北陸新幹線の敦賀延伸や北陸応援割を機に、この春、北陸や富山を訪れるという人は多いはず。

そんな観光客に楽しんでほしいのが、富山の新鮮な海の幸。

なぜなら、富山で水揚げされる魚介は特別だから。

海に囲まれた日本列島は各地で水産業が盛んで有名な港もたくさんありますが、富山湾はその特殊な地形から“天然のいけす”と呼ばれています。3000m級の山々と海が近くミネラル豊富な雪解け水がたっぷり流れ込む上、海底1000mまで一気に深くなるという急峻な地形のため、漁場から港が近く、他の漁港に比べて鮮度が高いのが大きな特徴。さらに、北からの海流や冷たい深層水と南からのあたたかい対馬海流がちょうどぶつかって混ざり合うため、生息する魚は約500種と、獲れる魚の種類も豊富なのです。

というわけで、今回は北陸を訪れる観光客にぜひ食べてほしい！

地元漁師や鮮魚店が営む漁港近接の人気店や、独自の仕入れで採算度外視＆サービス過剰な行列店など、地元民もびっくりするほどのコスパやボリュームで味わえる海鮮グルメをまとめてご紹介します。

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あいの風とやま鉄道と北陸新幹線の乗り換え口に近い東エリアにある

「とやマルシェのれん横丁」。

富山らしい食をテーマにした横丁には、地元で人気の寿司店やラーメン店、氷見牛を味わえる焼肉店などが軒を連ねます。そんな中から特に注目したいのが、「かに・海鮮問屋 魚どん亭」。

トロ箱や提灯、漁り火のような電球といった港町を思わえる活気あふれる店構えがいかにもですが、メニューのラインナップもコストパフォーマンス高めでランチタイムに足しげく地元民の姿も。

目玉となるのは、富山湾スペシャル海鮮丼。

シロエビやカニ、のどぐろといった富山ならではのネタをたっぷり11種類。ご覧の通り、丼からはみ出しちゃっています。

▽「かに・海鮮問屋 魚どん亭」の詳しい情報は関連リンクから

富山駅の目の前にある複合施設MAROOT（マルート）。

その1階にあるのが「富山湾食堂」です。

隣で鮮魚店を営む「鮮魚 魚廣」が運営していて、新鮮な魚を使った寿司や海鮮丼、天ぷらなどの食事が楽しめます。

花びらのようにきれいに切り身が並べられ、丼からはみ出してしまっているのが「キトキト盛り 海鮮丼特盛り」。富山の方言で「新鮮な」を意味する“キトキト”の言葉通り、県内各地の漁港から仕入れた旬の地魚をたっぷり味わえます。

ちなみに、隣の鮮魚コーナーで好きな魚を買って、その場で調理してもらって食堂で味わう、なんてこともできますよ。

▽「富山湾食堂」の詳しい情報は関連リンクから

富山駅南口から歩いて5分ほど、富山すし居酒屋を謳うのが「花より魚」。

富山湾の海の幸を中心にさまざまな海鮮料理や寿司を手頃な価格で味わうことができる飲食店です。その「花より魚」が平日だけの限定メニューとして提供するのが「ベニズワイガニ山盛り寿司」。

使うベニズワイガニの身は、約1.5杯分。ふつうのカニ軍艦との差に唖然としますが、これで1500円とその値段にも唖然…。丁寧にほぐされたカニの身からは旨みや甘みがふわっと広がって、口の中いっぱいカニの風味で満たされます。

▽「すし居酒屋 花より魚」の詳しい情報は関連リンクから

北陸自動車道の富山ICや富山空港の近くにある「だいせん丸食堂」。

元漁師の店主が自ら漁港で仕入れてきた魚を、漁師ならではのノウハウや調理方法でおいしい定食や丼に仕立ててくれます。

イチオシは、店名を冠した「だいせん丸丼」。

その日の朝に獲れた魚の中からベストなものを目利きし、たっぷりとごはんの上に盛りつけてくれます。魚にうるさい富山県民も納得の味とボリュームです。

▽「だいせん丸食堂」の詳しい情報は関連リンクから

常願寺川と白岩側の河口に近い水橋港。水橋フィッシャリーナがあり釣り人たちも集まるスポットですが、その漁港目の前にあるのが、地元漁師たちが運営する「水橋食堂 漁夫」。

漁師らしい豪快なボリュームや盛り付けが自慢で、その真骨頂となるのが「大漁丼」。豊漁の日に目の前に並んだ魚を見て、オーナーが「全部のっけてみよう」と言ったのがきっかけで生まれた丼で、魚の切り身のほかにエビやカニ、さらにカマスの姿揚げやかき揚げ、白身魚のフライまで大胆に盛られ、通常の海鮮丼とはひと味違う味を楽しめます。

名物のホタルイカを50匹使った花のようなホタルイカ丼も。

▽「水橋食堂 漁夫」の詳しい情報は関連リンクから

富山市の郊外、立山を間近に感じる大日橋のたもとにある「魚丸鮮魚店」。

目利きの店主が市場で競り落とした旬の魚介と一緒に、無添加にこだわって手作りした惣菜も並びます。

そんな魚丸鮮魚店の特徴は、イートインスペースを併設しているところ。自慢の魚を使った海鮮丼や定食をリーズナブルに食べられるのが人気です。

税込みでも2000円アンダーで食べることができるのが、魚丸海鮮丼。7種類の魚介がたっぷり盛られ、ふわふわのすり身からうまみが溶け出した漁師汁と一緒に味わうことができます。

▽「魚丸鮮魚店」の詳しい情報は関連リンクから

富山県内有数の水揚げ量を誇り、冬の寒ブリは全国的なブランド食材となっている氷見漁港。通常は漁港内に部外者が立ち入ることができませんが、漁港の2階にあって誰でも水揚げされたばかりの海鮮を楽しめるのが「氷見 魚市場食堂」。

地魚の刺身や焼き魚、フライなどを使った定食や魚介だしのラーメンなどを食べることができますが、なんと言っても人気はブリ丼。丼からはみ出すほどのブリの切り身には圧倒されます。

食堂を営むのが地元で150年続く老舗魚問屋というだけあって、養殖ものは仕入れず地物のブリだけを使っています。そのため、旬が過ぎて仕入れがなくなると、ブリ丼も終了してしまうのでご注意を。

ただし、他の地魚を使った氷見浜丼や氷見海鮮漬丼は年中味わうことができます。

早朝に行くと、水揚げされた魚や競りの様子を眺められることも。漁港の活気と共に楽しんでください。

▽「氷見 魚市場食堂」の詳しい情報は関連リンクから

氷見漁港からほど近い距離にあり、地元食材を使ったランチなどを楽しめるのが「割烹 秀月」。

富山の食に関するすぐれた知識と技を備えた人にだけ認められる「とやま食の匠」認定の店主が、旬の食材と手の込んだ料理でもてなしてくれます。

特上さしみ定食は、とても1人前とは思えないほど豪華な刺身の盛り合わせを味わえるランチ。仕入れ状況により最低でも15種類、多い日は20種類もの刺身が皿からはみ出さんばかりに盛られます。

▽「割烹 秀月」の詳しい情報は関連リンクから

一般的なカニの漁法として広まっている「カニかご漁」の発祥地、魚津市。ベニズワイガニの水揚げ量も富山県内トップとあって、富山県でカニを食べるなら魚津を外すわけにはいきません。

その魚津の漁港のすぐそばで漁業協同組合が直営するのが「魚津丸食堂」。

甘エビがたっぷりのった甘エビ丼や肉厚で特大サイズのアジフライなど、漁協ならではの地魚を使ったメニューが人気ですが、9月～5月のカニ漁のシーズン限定で食べられるのが「かに身丼」。

あらかじめ丁寧にほぐされたむき身や殻を外した棒肉がどっさりのっていて、手軽においしいカニを満喫できます。身が詰まったカニの爪に、カニみそもしっかり。カニかご漁発祥の地に偽りなしの満足度です。

▽「魚津丸食堂」の詳しい情報は関連リンクから

海岸や漁港からはちょっと離れた内陸部の砺波市にある「さかなや工房 海鮮蔵」。

その日の朝に市場で仕入れた新鮮な魚に加えて、無類の釣り好きという店主が自ら釣りあげた魚をリーズナブルな価格で提供してくれる人気店です。

とりわけボリューム満点でコスパも最強だと人気なのが、税込1800円の「もてなし御膳」。

尾頭付きの船盛には10種類以上の魚の刺身がたっぷりと。それに天ぷらや小鉢、デザートまでついてきます。

開店と同時にランチが売り切れになっちゃうことも少なくない、地元民も納得の店です。

▽「さかなや工房 海鮮 蔵」の詳しい情報は関連リンクから

ここからは番外編。

丼や皿からはみ出るほどの豪勢さはないものの、ワンコイン500円で食べられる最強コスパのグルメ。過剰なサービスではまったく引けを取らない3店舗を紹介します。

高岡市のまちなか、高岡古城公園の近くに店を構える「寿司居酒屋 二の丸」。

夜の居酒屋メニューも安くてうまいのが自慢ですが、ランチはさらにリーズナブル。鮮魚店を営む息子から仕入れた魚をたっぷり使い、ちらし寿司は税込みで500円のワンコイン。にぎり10貫の寿司ランチも800円です。

ランチは平日だけでなく、土日もOKなのもうれしいポイントです。

▽「寿司居酒屋 二の丸」の詳しい情報は関連リンクから

同じく高岡市から、「海鮮居酒屋 まんぷく」の二の丸丼。

実はこの店、上で紹介した「寿司居酒屋 二の丸」のお孫さんが営む店で、仕入れも同じ鮮魚店（つまり、店主にとってはお父さん）から。

富山の地物を中心に旬のネタや昆布締めなどが食べられ、小鉢やアラ汁もついてきます。数量限定で先着10食ですが、売り切れてもご安心を。

もう少しネタ数が多くて1200円の「まんぷく丼」など、リーズナブルに海鮮丼を楽しめます。夜は富山の地酒を飲み比べできるセットもありますよ。

▽「海鮮居酒屋 まんぷく」の詳しい情報は関連リンクから

氷見と並んで古くから水産業が盛んな港町、射水市新湊。

その漁港の目の前にあって、漁業関係者も利用するほど人気なのが「きときと食堂」。漁港に出入りできる老舗鮮魚店が営むため、一般的な店よりも安くておいしいのが売りの店です。

その看板メニューは「魚屋のまかないづけ丼」。

仕入れによってネタが変わる完全日替わりで、地元の甘い醤油を使った漬けダレは地魚との相性が抜群。新湊漁港は競りを見学することもできるので、観光と一緒に楽しむには便利なスポットです。

▽「きときと食堂」の詳しい情報は関連リンクから