春だけの希少な美味!ホタルイカのプッリプリなしゃぶしゃぶと半生のモッチモチな大門素麺【料亭 覚右衛門】富山・砺波の老舗料亭
富山湾の神秘と呼ばれる「ホタルイカ」。
産卵の時期となる3月から5月にかけて富山湾に訪れ、水面を埋め尽くす青白い光が波にのって揺られる光景は美しく、国の特別天然記念物にも指定されています。
そんなホタルイカは、そのまま網や石で焼いたり、茹でて酢味噌で和えたりするのが定番。プリッと弾力ある身に磯の風味や腹の甘味が絶妙で、一夜干しや沖漬けなどに加工してもそのおいしさを堪能できます。
ところが今回ご紹介するのは、ちょっと珍しいホタルイカのしゃぶしゃぶ。
料亭ならではのひと手間を加えることで味わえる特別な一品です。
砺波の中心部で80年続く老舗料亭
ホタルイカのしゃぶしゃぶを味わえるのは、富山県砺波市。
1944年創業の「料亭 覚右衛門」です。
砺波駅から徒歩5分、古くからの老舗が数多く残る砺波市中央町にあり、歴史と風格を感じさせる趣きのある店です。
落ち着いた畳張りの座敷や茶室をイメージした和モダンな個室には小唄や端唄が流れ、三味線の音色に耳を傾けながら非日常の空間で料理を楽しむことができます。
お任せのコース料理で富山の旬を食べつくす
コース料理には、3代目となる店主の丁寧な仕事ぶりが光る皿が並びます。どれも富山の旬の食材や地の味わいを活かしたもの。品数も多く、富山ならではの食を堪能することができます。
取材で訪れたのは3月の下旬。
ちょうど旬を迎えたホタルイカを、この日はしゃぶしゃぶで食べることができました。
丁寧な下処理が不可欠の“神秘の味”
ホタルイカには通常、人間にとって有害となる寄生虫がいることが多く、生で食べることはできません。
そのため、刺身や踊り食いはもちろん、しゃぶしゃぶのような調理法も難しいのですが、「覚右衛門」ではホタルイカを一度冷凍し、丁寧に内蔵を取り除くなどの下処理を施すことでしゃぶしゃぶで味わえるようにしています。
昆布だしにくぐらせ、色が変わったらポン酢につけて味わいます。
引き締まった身のプリッとした食感と口の中に広がるイカの甘みは、しゃぶしゃぶでしか味わえない繊細なおいしさです。
ホタルイカのほかにも、ブリや甘エビなど、富山湾の新鮮な魚介を板前の技による美しい見た目と一緒に堪能することができます。
地元特産の大門素麺を希少な半生麺で
もうひとつ、「覚右衛門」で春だけ楽しめる珍しいグルメが、コース料理のラストに出てくる大門素麺。
地元・砺波市の特産品で、170年以上にわたって受け継がれる伝統の手延べ製法で作られる素麺は、風味や香りの高さもさることながらコシの強さが最大の魅力です。
一般的に出回るものは寒晒しの乾麺なのですが、「覚右衛門」では3月末までの限定で半生麺を味わうことができます。
つるっとしたのどごしとモッチリ感は、生麺ならでは。
地元だからこそ味わえる贅沢です。
カジュアルな食堂や和食レストランとは違いますが、ここぞという時に大切な人との食事を楽しむにはうってつけの料亭。
和食ならではの旬の食材と四季折々の日本の美を、目と舌で感じたいものですね。
【店舗情報】
【料亭 覚右衛門】
住 所 富山県砺波市中央町7‐7
営 業 11:30~14:00 17:00~22:00 昼夜ともに要予約
電 話 0763‐32‐2064
定休日 不定休
駐車場 あり
出典:KNBテレビ「いっちゃん☆KNB」
2024年3月12日放送
記事編集:nan-nan編集部