旅のおともに…富山駅 新幹線改札の横で大人気【おむすび屋】こだわりの米と塩で富山名物・とろろ昆布に天むすも。人気No.1はド定番
近年、人気のおむすび専門店。
握りたてのふっくらしたものや具材がたっぷりつまったものなど、おむすびとはいえ専門店の品はちょっと豪華で満足感もあります。
富山にもおむすび専門店はいくつかありますが、おそらく一番知られているのが富山駅の新幹線改札(中央口)の横に店を構える「おむすび屋」。
100年以上も前から駅弁を手掛け、富山を代表する駅弁「ますのすし」で知られる源が手掛ける専門店です。
店では「ますのすし」をはじめ、季節限定の駅弁を販売していますが、使っている米はすべて富山県産のコシヒカリ。
特におむすび用には適した米を厳選し、季節に応じて水分量を調節するなど、老舗ならではのこだわりで作っています。
米や炊き方だけではありません。
ごはんのうま味や甘味を邪魔することなくおいしさを引き立てるよう、塩は沖縄の海塩「ぬちまーす」を使っています。機械を使わずに人の手でにぎり、ふんわりと巻きつけるのは有明産の海苔。有明産の中でも特にグレードの高いものを使っていて、香りが豊かなのが特徴なんだとか。
具材は季節によっても変わります。
2024年3月に取材すると、全部で14種類ラインナップされていました。
富山名物のとろろ昆布おむすび 「黒」or「白」
富山の名物として知られるのが、海苔の代わりにとろろ昆布を使うおむすび。北前船の寄港地として昆布を使った食文化が根付く富山の代表的なソウルフードです。
酢漬けにした数種類の昆布を重ねて固め、その表面を削り出して作られるとろろ昆布、削る過程で表面の黒いとろろから中心の白いとろろへと変化していきます。
黒とろろは酸味が強く、白とろろはソフトな食感が特徴。ほどよい酸味と旨みのバランスが絶妙なとろろ昆布は、ふっくら炊いたごはんとの相性がよく、しっとりした口当たりも好まれます。
「黒」か、「白」か。
好みのわかれるところですが、「おむすび屋」の2023年の売り上げランキングによると、2位が黒とろろを使用した「とろろ昆布しそ昆布」。4位に「白とろろ完熟梅」。
というわけで、黒とろろに軍配が上がりました。
黒とろろのなかに、さらにしそ昆布が入っているなんて、富山の人ってほんと昆布好きなんですね。
人気の具は? ご当地具材に変わり種も
売れ筋ランキングTOP10
幅広い層から人気の紅鮭
そんな昆布好きの富山で「とろろ昆布しそ昆布」を抑えて、売り上げ1位にランクインするのが、定番の「紅鮭」。
ご覧の通り、鮭のほぐした身がたっぷりはみ出すほど入っていて、どこから食べても鮭の具に当たります。
そして、3位には「鮭親子」。
鮭といくらの両方が楽しめます。
「紅鮭」も「鮭親子」も、年齢や性別を問わず人気が高く、県外客の需要も多いのだとか。観光客やビジネス客が行き交う富山駅のおむすび専門店らしい結果とも言えそうです。
天むすは富山ならではのシロエビも
5位には大きなエビの天ぷらがそびえる「天むす」が、9位には富山湾ならではの食材 シロエビを使った「白えび天むす」がランクイン。
特に県外から訪れたなら一度は味わってもらいたいのが「白えび天むす」で、カラッと揚げたシロエビを特製タレで味付け。大葉がアクセントで加わっていて、飽きることなく食べられます。
ますを使った変わり種も人気
富山駅の「おむすび屋」ならではの具がもうひとつ。
7位にランクインした「ますのねぎとろ」です。
こちらは「ますのすし」を作って110年の伝統を誇る源らしい具材で、すしにも使用するますの身を醤油とマヨネーズなどで和えたもの。紅鮭よりも身はしっとりしていて、味はまろやかでコクがあります。
富山名物の「ますのすし」をちょっとアレンジしたおむすびも旅のおともによさそうです。
【売り上げトップ10】※2023年「源」調べ
1位:紅鮭
2位:とろろ昆布しそ昆布
3位:鮭親子
4位:白とろろ完熟梅
5位:天むす
6位:福井梅
7位:ますのねぎとろ
8位:おかか昆布
9位:白えび天むす
10位:ピリ辛高菜
店舗情報
【おむすび屋】
住 所 富山県富山市明輪町1‐227 富山駅構内
営 業 7:00~21:00
電 話 076‐431‐2104
記事編集:nan-nan編集部