【リリース】「摂食嚥下」=食べ物を飲み込む力をサポートする、チーム医療の最前線
医療法人社団尽誠会 野村病院
摂食嚥下機能は、加齢とともに低下し、うまく飲み込めなくなったり、気管へ流れてしまったりするリスクがあります。摂食嚥下障害になると、栄養が十分に摂取できなかったり、誤嚥性肺炎などの病気にかかりやすくなったりします。
高齢者にとっては、美味しく、安全に、楽しく、食べることが健康維持のために重要と言われています。
この摂食嚥下をテーマにしたセミナーが3月16日(土)、富山市内で開かれ、医療現場での最前線の取り組みが紹介されました。
セミナーでは、医療法人社団尽誠会の野村祐介理事長が講演し、自らCEOを務める野村病院で、摂食嚥下障害看護の認定看護師やNST(栄養サポートチーム)専門療法士である看護師や薬剤師、摂食嚥下リハビリテーション分野の認定歯科衛生士など、専門性の高いプロフェッショナルでチーム医療を進めていることを報告しました。
また、野村病院の摂食嚥下障害看護認定看護師の設樂栄幸氏も講演し、病院を起因とする「医原性サルコペニア」(加齢による筋肉量の減少)は、病院での不適切な安静や栄養管理、禁食が原因であり、「とりあえず」の対応ではなく、嚥下機能を「早期に評価する」重要性を指摘しました。
その上で、多職種によるチーム医療で、早期にリハビリと口腔、栄養などの面から一体的に取り組んだところ、摂食嚥下機能の維持・改善に効果がみられた結果を報告しました。
さらに、野村病院のSST(摂食嚥下サポートチーム)の専従言語聴覚士の高橋実穂氏は、何も食べられない状態で入院した90代患者の症例を紹介し、内視鏡検査含めた早期の評価や口腔ケア、栄養サポートを通して、自ら食事が食べられるようにまで改善したことなど、多職種のチームで関わることの大切さを語りました。
また、野村病院の歯科衛生士、松岡純子氏は口腔ケアの効果として、誤嚥性肺炎予防や口腔機能の回復だけでなく、生活の質の向上やコミュニケーション機能の回復につながることをチームで共有することの大切さを強調しました。
会場では、野村病院が患者向けに企画したバー「BAR-NOMURA」も臨時出店しました。
「BAR-NOMURA」は、職員がバーテンダーに扮し、患者の嚥下機能に合わせてとろみを付けたノンアルコールカクテルを提供するバーイベントとして、昨年病院で開催されました。安全に美味しく、そして楽しい気分も味わってほしいとの思いから企画されたもので、患者同士で乾杯するなど盛り上がり、好評だったということです。
こうしたユニークなバーイベント企画が誕生するのも、チーム医療がうまく連携していることが奏功しているのでしょう。
ひとりでも多くの高齢者が、食べることの楽しみを忘れないで元気でいられるように、こうした取り組みの輪が広がっていくことを期待したいです。
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