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創業140年超の老舗ます寿司店【庄右衛門 元祖 関野屋】希少な天然サクラマスと代々継承の技で作る伝統の富山ます寿司

富山の郷土料理で、ご当地駅弁や土産品として全国に知られる「ます寿司(ますの寿司)」。

近年ではコンビニエンスストアで販売されるほど人気で、お取り寄せグルメやギフトにも重宝されます。

 

富山市内を中心に富山県内でます寿司を製造する業者は30社以上。それぞれに酢飯の味やマスの厚み、味つけや拵え方に工夫を凝らしており、店ごとの味の違いを食べ比べするのも、ます寿司の楽しみ方のひとつです。

 

今回は、明治初期には専門店として創業したとされ、現在も当時から続く伝統的な製法と味にこだわる「元祖関野屋」のます寿司を紹介します。

江戸初期から続く「関埜屋(関野屋)」の屋号
200年の伝統を今に受け継ぐ老舗の中の老舗

店があるのは、富山市中心部を流れる松川からほど近い諏訪川原。

 

明治後期の治水工事で神通川が直流化される前は、その本流だった松川。周辺ではアユやマスなどの川魚がたくさん獲れ、その熟れ寿司をふるまう茶屋が古くから点在していました。

今でも松川沿いにます寿司店が多いのはその名残。

とりわけ「関埜屋(関野屋)」の屋号は、江戸時代後期の文政時代にはあったとされていて、明治初期には専門店として創業。富山でもっとも古い歴史を持つます寿司店です。

希少な北海道天然サクラマスを使用
腹と背、尾の部位をすべて味わえるます寿司

歴史ある「関野屋」のこだわりのひとつが、天然サクラマスの使用。

かつて富山で獲れた天然もののサクラマスは昭和中期には激減し、ほとんど流通していません。結果的に、現在のます寿司には、北海道などの別の地域から仕入れる天然ものか、富山などで養殖されたマス、海外から輸入したサーモンなどが使用されています。

 

「関野屋」が使用するのは、希少な北海道の天然サクラマス。

栄養管理が行き届いた養殖マスは脂の乗りが多く、そのまま身を食べる分にはおいしいものの、伝統的な製法で作るます寿司には天然マスならではの強い香りややわらかい身を熟成することで引き出される風味が欠かせないと考えています。

 

さらに部位ごとの旨みや脂の量、身の色にも配慮して、バランスよく配置するのが代々受け継がれてきた作り方。

やわらかい背身、甘くとろけるような脂の旨みがジューシーな腹身、繊維が太く適度な噛みごたえがあって味わうほどに奥深い旨みが感じられる尾身と、サクラマスのおいしさを余すことなく楽しむことができます。

 

富山県産コシヒカリを使った酢飯はしっかりめに押してしめられています。酸味と塩味のバランスや余韻は、さすが老舗店の味です。

さらに、天然サクラマスを船上で活き〆したものを使った最上級の品が「特選鱒乃寿し」。脂の旨みや食感など、贅沢を極めた逸品です。

 

このほか、関野屋では時代のニーズにあわせたおにぎりサイズの商品「ひとひら」やひとり用の小ぶりな「さくら」なども販売。

最新の冷凍技術を駆使して開発した「冷凍鱒乃寿し」は、一般的には2、3日の賞味期限を2か月まで延ばすことにも成功しています。できたてから徐々に「熟れ」が進んでいくます寿司を、店主がベストだと考える熟成度で急速冷凍するので、もっともおいしいタイミングの風味を楽しむことができます。

伝統と最新技術が融合した鱒乃寿し、さらなる進化が楽しみです。

【店舗情報】

【庄右衛門 元祖 関野屋】

住 所 富山県富山市諏訪川原3丁目4-12

営 業 8:00〜18:00(無くなり次第終了)

電 話 076-421-0439

定休日 水曜

出典:KNBテレビ「ワンエフ」

   2019年4月18日放送

記事編集:nan-nan編集部

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