桜の葉が巻かれたおいしそうな桜餅…かと思いきや、よく見てください。

実はこれ、たいやき。

あざやかなピンク色っていうのも珍しいですが、味も桜餅をイメージした「さくらたいやき」なんですよ。

この「さくらたいやき」を販売しているのは、富山県南砺市の福光にある「たこ楽 福光店」。ショッピングセンター「楽蔵（らくら）グリーンモール福光」の一角に店を構えています。

扱うメニューは、たこ焼きやお好み焼き、焼きそば、ソフトクリーム、ソフトドリンクなど。大きなショッピングセンターのフードコートなどによくありそうな店ですが、品揃えはかなり個性的です。

その個性がきわだっているのが、たいやき。

味のバリエーションは10種類以上あって、見た目も華やかなカラフルなたいに目を奪われます。

緑色のものは「抹茶」。

北海道産の高級小豆を使ったつぶあんと抹茶クリームがたっぷりつまっています。

なかなか見かけない紫色のたいやきは、「ブルーベリー」。

ブルーベリージャムにヨーグルト味のクリームが入った洋風のスイーツで、ちょっと高級感も漂ってます。

こちらは真っ白なたい焼き。

白いたい焼きなら、最近は米粉使用のものなどをたまに見かけるようにもなりましたが…

中に入っているのは、枝豆と昆布なんです。

甘さはほとんどなく、ほどよい塩味。

生地はモチモチしていて、富山県民には馴染み深い「昆布餅」のような塩気と食感を楽しめます。

「オーブントースターで焼いて食べるか、鍋に入れて食べてもウマいよ」

と店主の井口之夫さん。

鍋の具材としても楽しめるたい焼き⁉

実際に試してみると、ほたほたに出汁を吸った団子のような食感と風味で、いろんな鍋に合いそうでした。

桜シーズンにだけ登場し、見逃したくないのが冒頭の「さくらたいやき」。

特製の桜あんとつぶあんが入っていて、塩漬けの桜の葉と一緒に味わうと、本物の桜餅を食べているかと錯覚するほどの味わいです。

ピンク色の見た目も、なんだかめでたい気分になります。

それにしても、こんなにバリエーションが豊富なのはどうしてでしょう？

店主の井口さんに聞いてみるとーー

「だって、いろんな味があったほうが面白いでしょ。いつ来ても楽しい、たこ楽を目指してます」

と、いたってシンプル。客を想い、喜ばせようという店主夫妻の心意気を感じます。

「焼きそば、ひとつ焼いといて～」

スーパーで買い物をする前に注文をしていく客との会話はまるで家族のよう。井口さん夫妻の気さくで明るい人柄と個性豊かなメニューに惹かれ、客足が途絶えることはありません。

「さくらたいやき」は、富山でサクラが散る頃までの販売ですが、夏は冷やして食べるフルーツたい焼き、秋冬は栗たい焼きなど、季節ならではのメニューが期間限定で登場します。個性派の甘味、見逃せないですね。

【たこ楽 福光店】

住　所　富山県南砺市福光288‐1 楽蔵グリーンモール福光内

営　業　10:00～18:00

電　話　0763‐52‐0540

定休日　火曜

駐車場　あり

記事編集：nan-nan編集部