刺激に人一倍敏感【HSP】研究の第一人者が解説 対処法と向き合い方【いっちゃん☆メディコ】
音や匂いといった刺激などに人一倍敏感な特性がある「HSP(エイチ・エス・ピー)」。
「HSP」の対処法と向き合い方について、HSP研究の第一人者としても知られる、真生会富山病院 心療内科部長 明橋大二医師に聞きました。
(2026年2月9日放送。情報はすべて放送時のものです)
HSPは 生まれつき感受性が強く、敏感な気質をもった人
明橋医師
「合わない環境に無理やり適応しようとすると、自分の特性ってそんなにすぐ変えることはできないので、逆にダメージを受けちゃって、病んでしまうということもあるということなんですね」
Highly Sensitive Person・HSP(エイチ・エス・ピー)は、生まれつき感受性が強く、敏感な気質をもった人とされています。
HSPは 病気ではなく「気質」
・音や匂い、気候の変化といった刺激を人一倍受けやすく、疲れやすい。
・相手の顔色をうかがい、人の感情に気分が左右される。
・些細な変化に気付き、深く考える一方、一度傷つくと、回復までに人より時間がかかる。
そうした特徴は「気質」であり、病気ではありません。
明橋医師
「こういう特性自体はですね、実は元からあったし、研究によれば、今ですね、200種類以上の生き物で敏感な個体とそうでない個体、2種類あるということが観察されている。そういう意味では、別に今になって出てきたものではなくて、やはりその生き物の生存戦略としてそういうタイプの人がいるっていうことがやっぱり必要なんだというふうに思ってますけどね」
対処法の一つは「刺激を減らす」こと
およそ5人に1人があてはまるという「HSP」。
対処法の一つが刺激を減らすことだといいます。
刺激を減らす工夫が大切
明橋医師
「映画を見に行ったりね、スポーツ観戦に行ったりとか、テーマパークに行ったりとか、そういうのが、リラックスして、気分転換できると思いますよね。しかし、HSPにとっては、そういう気分転換が、逆にその刺激が多すぎて、余計に疲れちゃうっていうことにもなりかねない。むしろ自分の部屋でゆっくりしているのが1番楽でリラックスできるという場合もあるということ。だから、光とか音とか、メディアとか、そういう刺激を減らして、自分1人の静かな時間を持つ、そういうことによって回復できるということも言われます」
ゆったりとした音楽を聞いたり、アロマを楽しんだり、寝る時の服や毛布を肌触りの良いものに変えるなど、刺激を減らす工夫が大切です。
自分自身の「環境」を整えることが重要
そして何よりも自分自身の「環境」を整えることが重要だといいます。
明橋医師
「寝られなければ、お薬を出すとかね、そういうこともありますけども、環境が合わないという場合は、それをこう薬で治そうとは難しいんですよね。HSPは生きづらいと言われたりもするんですけど、しかし、いい環境にいればですね、そのいい影響を人一倍受けると、豊かに才能を発揮できるとも言われるんですよね。ですから、良くも悪くも環境次第ということなんです。決して弱いとかそういうことではないということなんです」
敏感さを安心して伝えられる社会づくりが必要
無理や我慢をして合わない環境で過ごすのではなく、自分の特性にあった環境を選ぶこと、そして学校や職場などでHSPに対する理解が進み、敏感さを安心して伝えられる社会づくりが必要だといいます。
明橋医師
「この人はこういうところがあるんだと知ってもらうだけで、すごく安心できるし、相談もできるし。だから、そういう理解とか、知ってもらうっていうことがすごく大事だと思いますね。自分のことを理解してくれる人がいる、自分のこと、自分の味方がちゃんといるんだという、もちろん、物理的な環境も大事ですけども、何より大事なのはやっぱり人だと思いますね」
明橋医師は、人の痛みや苦しみに気付く「HSP」は、すべての人が生きやすい社会を作るために必要な存在だと話していました。
一方で、あまりにも辛くなる時は、カウンセラーなどの専門家に相談することも一つだとしています。