【認知症と軽度認知障害①】軽度認知障害・MCIとは?生活習慣の改善などで認知機能が正常な状態に戻る!?医師が解説【いっちゃん☆メディコ】
65歳以上の3人に1人が認知機能にかかわる症状があるといわれている時代。
認知症と、認知症の前の段階と言われる軽度認知障害について、富山県立中央病院 精神科部長の瀬尾 友徳 医師に聞きました。
(2025年9月8日放送。情報はすべて放送時のものです)
瀬尾医師
「認知症になりますと脳の機能が、特に認知機能が低下して、生活に支障が出てくる、そこが一番違うところですかね」
認知症とは様々な病気により、脳の神経細胞の働きが変化し、記憶や判断力などが低下して、生活に支障が出る状態をいいます。
瀬尾医師
「特に新しいものが覚えられないとか、これまで慣れてきたことがうまくできなくなってきたとか、そういったことに特徴があるかなと思います」
認知症の主なものには
・異常な たんぱく質の蓄積で脳が萎縮する「アルツハイマー型認知症」
・脳梗塞や脳出血などが きっかけとなる「脳血管性認知症」
・レビー小体と言われるたんぱく質が原因の「レビー小体型認知症」などがあり、この3つで全体の9割を占めています。
認知症の前兆のようなものはあるのでしょうか。
瀬尾医師
「MCI・軽度認知障害と言われるものがありますけれども、それは実際に認知機能の低下はあって、ただ自覚症状があることが多いんですけれども、認知症の診断がつかない、その前段階と言われる、そういう状態があるとされています」
軽度認知障害・MCIは注意力や記憶力は低下しているものの日常生活には支障がない状態です。
65歳以上のうち認知症と軽度認知障害をあわせると、高齢者の3人に1人が認知機能にかかわる症状があることになります。
認知症の前の段階である軽度認知障害になった場合、そのまま認知症になるのでしょうか。
瀬尾医師
「一般的には1年に2から4割の方は回復すると。一方で1割程度の方は認知症に移行するというふうに言われています」
軽度認知障害・MCIは5から15パーセントの人が1年間で認知症に移行しますが、生活習慣の改善など適切な対策をすることで、16から41パーセントの人が認知機能が正常な状態に戻ることが分かっていて、改善には早期発見と早期対応が重要です。
瀬尾医師
「自分で認知症じゃないかなと不安に思って来られる方もおられますし、本人の自覚はあるなし問わず、家族さんが心配されて一緒に来られる方もおられます。あとは特にかかりつけのクリニックさんからよくあることなんですけれども、免許の更新で、検査で引っかかったと。実際に精密検査を受けてこいと言われて来られている方も割と多いです」
早期発見と早期対応が重要ですが、一方で認知症やMCIの疑いがあるとされ、受診を勧められた人のうち、実際に精密検査を受けた人は、1割にも満たなかったという全国調査もあります。
瀬尾医師
「自ら不安に感じておられる方は受診されることを勧めますし、迷っておられる方とか、恥ずかしがっておられる方とか、そこは認知症になってからというよりも、やはり早期発見、早期治療が大事なので、いずれにしても受診につながることを祈っております」
認知症や軽度認知障害・MCIは、早期発見と対応が重要です。
自分や家族が心配な方はまずは、かかりつけ医に相談するか、地域包括センターに相談するようにしてほしいと瀬尾医師は話していました。