マダニ・ハチ・クラゲ 山や海で注意したい危険生物と対処法 医師が解説【いっちゃん☆メディコ】
夏休みに入り、山や海といったレジャーの予定を立てている人もいるのではないでしょうか。
今回は「山や海で注意したい危険生物」について、富山大学医学部 救急医学講座 教授の土井智章(どい ともあき)医師に聞きました。
(2025年8月4日放送。情報はすべて放送時のものです)
土井医師
「山のレジャーだったら、マダニが今ちょっとですね、色々と症例報告とかあるので、皆さんびっくりされてるんじゃないかなと思いますけど。体調を崩されて搬送された方を色々調べてみると、あれ、これは感染症なんじゃないかと、マダニによる感染症じゃないかと」
草むらややぶなど身近なところに生息し、春から秋にかけて活動が盛んになるというマダニ。
山のレジャーで気を付けたいのが、マダニが媒介するウイルス感染症です。
土井医師
「マダニにかまれることによってうつる感染症というのがいくつかあります。日本紅斑熱や、つつが虫病というものに関しては、リケッチア感染症と言われるものなんですが、熱が出たりとかですね、リンパ節が腫れたりとか、皮膚に病変が出たりと、そういったものが特徴になります」
感染が拡大「重症熱性血小板減少症候群・SFTS」
さらに2025年、感染が拡大しているのが重症熱性血小板減少症候群・SFTSです。
土井医師
「SFTSは、血小板が減少したりとかで全身に症状をきたすと言われております。なかなか治療法がないというのが今現状でして、例えば血圧が下がったら血圧上げるとかですね、そういったような治療しかできないので、これといった特効薬がないというのが現状です」
感染報告は西日本が中心ですが、今年6月には県内でも80代女性の感染が分かりました。
SFTSは、発熱や下痢のほか、血液中の血小板や白血球が減少するなどの症状があり、およそ10から30パーセントが死に至るとされています。
マダニ対策は?
どのように対策すればいいのでしょうか。
土井医師
「基本的にはマダニに噛まれないっていうのが非常に重要だと思います。林とかですね、森とか木のあるところとかですね、草むらとかそういうところにマダニがいますので、必要がなければそういうところに行かないというのが1番の予防だと思います。そういうところに行く必要性があるのであれば、肌の露出を基本的に避けるというのが重要な点かと思います。長袖、長ズボンとかですね。靴下の隙間から噛まれるとかいうことも報告されてますので、隙間を作らないとかですね。首元も何かしらタオルを巻くとか、噛まれないための工夫っていうのが必要になると思います」
三重県ではSFTSにかかったネコを治療した獣医師が、感染して死亡するなどペットを介しての感染にも注意が必要です。
土井医師はさされた場合は落ち着いて対応してほしいといいます。
マダニに刺されたら?
土井医師
「マダニにかまれて全てが感染症を起こすわけでもないですので、冷静に対処していただければいいかなと思います。引っ張るとその刺し口が残ってしまうということはありますので、そういった場合は医療機関を受診していただくことをおすすめします」
ハチにも注意が必要
山で注意が必要なのはマダニだけではありません。
土井医師
「ハチ毒でアナフィラキシーをおこして亡くなられる方もおられますので。1度刺された人っていうのは過剰な反応することがあると言われてますので、ハチに1度刺されたことある人というのは、さらに注意していただいた方がいいかなと思います」
ハチ対策としては、肌の露出を避け、ハチを見かけても刺激しないようにしてください。
海のレジャーの注意点は?
海のレジャーでの注意点を聞きました。
土井医師
「クラゲに刺されて病院にかかる方は多いんですけれども、近年、温暖化とか進んでますので、お盆前からとかいうことも可能性としてはありえますので、気を付けていただいた方がいいかなと思います」
さされると赤く腫れあがり、痛みを伴うというクラゲ。
対処法はあるのでしょうか。
土井医師
「海洋生物の毒というのは、タンパク質が主成分となってると言われてまして、比較的熱に弱いと言われてますので、お湯を患部に当てていただくと痛みが和らぐなどと報告されています」
夏を楽しく過ごすために
夏休み、安全に気を付けてレジャーを楽しみたいですよね。
土井医師
「夏は楽しい季節なので、皆さん外に出て活動される形になると思いますけど、薄着で肌の露出が多くなると、山で何かに刺されたり噛まれたりということもありますし、海で刺されたりというこということもありますので、やはり注意していただいた方がいいかなと思います」
土井医師は、この時期、お墓参りや花火などで火を使うこともあり、火傷の予防のためにも肌の露出を避けるのがよいと話していました。