【若年性認知症】発症年齢の平均は54.4歳 原因と早期発見のポイントを医師が解説【いちゃん☆メディコ】
認知症は高齢者の病気というイメージがありますが、30代や40代で発症するケースもあります。
今回は「若年性認知症」について、富山大学附属病院 脳神経内科 教授の中辻裕司(なかつじ ゆうじ)医師に聞きました。
(2025年2月17日放送。情報はすべて放送時のものです)
65歳未満で認知症を発症の場合「若年性認知症」
中辻医師
「圧倒的に65歳以上の高齢者に多いのは確かなんですけれども、65歳未満で起こる方もおられます。これを一般に若年性認知症と我々は呼んでいます」
認知症は高齢者に多い病気ですが、65歳未満で発症した場合「若年性認知症」とされます。この病気の患者の数は全国で3万5700人と推計されています。
若年性認知症の発症年齢の平均は54.4歳
中辻医師
「高齢者のアルツハイマー病は一般には女性に多いんですけれども、若年になってくるにつれてやや男性が優位になってきます。それと40代、50代で発症します」
若年性認知症は女性よりも男性に多く、発症年齢は平均で54.4歳です。
経済的苦境が問題に…
中辻医師
「一番若年性認知症で問題になるのは、その患者さん自身がまだ働き盛りで仕事されています。そうすると、その仕事を辞めることによって経済的な収入が減少してくるので、経済的苦境に立つことが多いです」
若年性認知症の場合、子どもの養育中であったり、親の面倒を見ていたりするケースもあります。
中辻医師
「介護をするのは、やはり配偶者になる可能性が高いので、夫婦共働きで働いていた家庭が、自分だけじゃなくてその配偶者の仕事もかなり制限されるということで、これはかなり経済的にも苦しいかなと思います」
若年性認知症の原因はなに?
若年性認知症の原因はあるのでしょうか
中辻医師
「特になくて、早く発症するというのは、例えば若くてお酒を大量に毎日飲んでいると、アルコール性の障害などは若くても起こってくるし、それからお酒を飲んでいて栄養のバランスが偏ったりすると、例えばビタミンの欠乏症などのような症状で、結局は認知症をきたしてしまいます」
原因疾患として最も多いのは「アルツハイマー型」
若年性認知症の原因疾患として最も多いのが「アルツハイマー型」、「血管性認知症」、そして「前頭側頭型認知症」です。
若年性認知症に気が付くポイントは何?
若年性認知症に気が付くポイントは何でしょうか
中辻医師
「多くの疾患は、ほぼ同じで、やはり物忘れから始まる時が一番多いと思うんですけれども、この中で少し特徴があるのは、前頭側頭型認知症だと思います。前頭側頭型認知症というのは、頭の前の方、前頭葉側頭を中心にした変性疾患なので、性格が変わったり、少し頑固になったり、あるいは社会的なトラブルを引き起こしたりすることもあって」
前頭側頭型認知症の特徴は…
怒りっぽくなる、頑固になったなどの状態が目立つようになったら若年性認知症かもしれません。
ただ、更年期障害やうつ状態など、ほかの病気を疑って医療機関を受診するケースもあります。
中辻医師
「若年の場合は、まず物忘れ、あるいは性格が変わった時に、もうそれが認知症だという発想がまず湧かないと思うんですね。放っておく、あるいは何か他の病気であろうと思って、なかなか診断がつかないというところで、その初期診断がつくまでに、恐らく高齢者に比べて時間がかなりかかると思います。まずは自分のご家族とか、あるいは信頼できる同僚や上司から何かおかしいと言われた時は、自分で知っている方と一緒に専門医のいる病院を受診されるのが一番良いと思います」