日本人に最も多い「アルツハイマー型認知症」の症状は?あれっと思ったら早めの受診を!【いっちゃん☆メディコ】
高齢化により認知症の人は今後も増えるとみられています。
今回は、認知症の症状や治療について、富山大学附属病院 脳神経内科 教授の中辻裕司(なかつじ ゆうじ)医師に聞きました。
(2025年2月10日放送。情報はすべて放送時のものです)
中辻医師
「65歳以上の高齢者で、大体7人に1人が認知症と言われています。そして。2060年頃には、それが約6人に1人に増えてくるということで、これからどんどん増えてくるし、驚くべきは85歳以上ですと2人に1人が今、認知症と言う時代になりまして、これは果たして病気と言っていいのか、あるいは高齢になれば誰もが通る道なのかというふうな感じもするくらい」
認知症の症状は?
認知機能とは記憶や判断力などを指しますが、どんな症状が出てくるのでしょうか。
中辻医師
「症状として一番多いのは、やはり物忘れから始まる時が多いので、さっき聞いたことを忘れてしまうということが一番多いですね。それから、集中力がなくなったり、計算力が落ちたりとかいうこともありますし、働いている方だったらいろいろなミスをしたり、計算間違いが増えたり、あるいは今までに普通にできていたことにすごく時間を費やすようになったりとかいうことで、要するに処理能力が落ちてくるということもあるかもしれません」
気が付くポイントは?
認知症、気が付くきっかけは、なんでしょうか。
中辻医師
「家族さんが気づくポイントとしては、本人が同じことを何度も聞いてくるので、さっき言ったでしょ、とかいうことが何回か起こってくると、あれっと思った方がいいかもしれませんし、また、本人があちこちの引き出しを開けて、財布や時計を置いた場所を探しているというふうな仕草を何度か見るようになってくると、あれっと思った方がいいかもしれないですね」
日本人に最も多い「アルツハイマー型認知症」
認知症にはさまざまな種類があり、日本人に最も多いのが全体のおよそ7割を占める「アルツハイマー型認知症」です。
「アルツハイマー型」は、異常なたんぱく質が脳内にたまり、脳の萎縮が起きる病気です。
どんな治療法があるのでしょうか。
中辻医師
「一番多いアルツハイマー病に関しては、これまで経口の飲み薬ですね、4剤、4種類ありました。アミロイドベータというタンパクが沈着してくる病気だと考えられているんですね。それを取り除く治療として、現在2種類、レカネマブとドナネマブ、という点滴薬があります。この薬は2剤とも約1年半点滴期間があります。その1年半の間に認知症の進行が約30%弱抑えられるということになりました」
この2つの薬は、アルツハイマー型による「軽度認知障害(MCI)」の人と、軽度の「アルツハイマー型認知症」の人が対象です。
中辻医師
「少し物忘れが起こってきて、あれっと思ったような段階で診察に来ていただいて、アルツハイマー病の早期であると診断された患者さんに適用があります。物忘れはしてるけれども、大きな社会的なトラブルまではまだ至っていないけれども、さっき言ったことをすぐ忘れるとかいうことは頻繁に起こしてるというレベルですね」
認知症は、あれっと思ったら怖がらずに、早めに受診することが肝心です。
中辻医師
「まずやはりかかりつけの先生に相談して、やはりおかしいと思われたら、専門医のいる施設、脳神経内科か精神神経科が一般的だと思うんですけれども、そういうところに紹介状を書いて受診していただくと、家族と一緒に受診していただくとスムーズですし、また、認知症が起こっていることをメモ用紙か何かに書いて持ってきていただくと、非常にスムーズに診察が進みますので、ぜひ早めの受診を心がけてください」