認知症は自分で診断できる?認知症予防のために気をつけるべきこと【いっちゃん☆メディコ】
誰もが認知症になりたくはありませんが、厚生労働省が2024年5月に発表した推計によると、2060年には日本人の高齢者のおよそ6人に1人が認知症になるとみられています。
今回は、認知症にならないためにどう気をつけたらいいか。自分でできる診断や予防法について、富山大学附属病院 脳神経内科 教授の中辻裕司(なかつじ ゆうじ)医師に聞きました。
(2024年6月24日放送。情報はすべて放送時のものです)
どうやって認知症だとわかる?
中辻医師
「今日は何年の何月何日だろう?ということがわからなくなる。こういうことがきっかけになる時がやはり多いと思います」
認知症とは脳に様々な障害が起こり、日常生活や社会生活に支障が出ている状態のことを言います。
では、受診の際、どんな検査をされるのでしょうか。
中辻医師
「たいていの場合は、患者さんからお話を聞いた後で、体の全身を我々がハンマーを使って軽く診察させてもらいます。大きな異常がなければ認知機能の簡単なペーパーテストのようなものを受けていただきます。5分から15分ぐらいで終わります。怖いとか痛いとかいった検査はほとんどありません」
自分自身や家族が検査できる?
自分自身や家族ができる検査法はないのでしょうか?
中辻医師
「決まったチェックシートというのはないんですけれども、今だったらインターネットで『認知症』『チェックシート』などと検索すると、いくつかのチェックシートが出てきます」
- 5分前に聞いた話を思い出せない
- 言おうとしている言葉がすぐに出てこない
- 電話番号を調べて電話をかけることができない
などの症状が思い当たる人は、認知症チェックシートを試してください。
ただ、家族に認知症の疑いがあって専門的な診断を受けてもらいたいと思っても、診察を受けてもらうのは大変です。
中辻医師
「大抵ご高齢の方というのは、たとえば高血圧、糖尿病で病院にかかっていることが多いですよね。そういう主治医の先生から『じゃあちょっと(詳しい先生を)紹介しましょう』とか『こういう検査をしましょう』と言っていただくとよいですね。ちゃんと自分が信頼されている先生の言葉は重く受け止めて、受診していただけることが多くなるんじゃないでしょうか」
認知症を予防するにはどうしたらいい?
では、認知症にならないためにはどうしたらいいのでしょうか。
中辻医師
「中年からもすごく大事になるんですけれども、糖尿病がある方は糖尿病をきっちり管理する、高血圧がある方は高血圧をしっかりコントロールしてもらう。きっちりコントロールしておくと将来の発症のリスクが抑えられるということは、しっかりとしたデータが出ています」
高齢者が認知症を予防するにはどうしたらいいでしょうか。
中辻医師
「高齢の方は家から出ずに家でじっとしていて、横になったり椅子に座ったりしているだけの方が多いんですね。それだとやはり脳機能に対してもよくないので、活性化するためにはとにかく人とコミュニケーションをとることが大事です。たとえば介護支援サービスがありますよね。要支援・要介護になった人はとにかく家にいないで、支援サービスなどを申請して家から外に出て、他の人と一緒に話をしたり、体を動かしたりするというのが非常にいいと思います」
高齢化が進むに従って認知症の人も増えてくるとみられています。
糖尿病や高血圧といった生活習慣病のコントロールや、人との交流、社会参加を増やすことが認知症を予防することにつながると言えそうです。
中辻医師
「やはり毎日軽い適度な運動をするとか、社会参加をして人との交わりを絶やさない。あるいは、やりがいのあるボランティアでもいいんですけれども、社会に出て仕事をしていくということで、脳の活性化が維持できると思います」
中辻医師によると、高齢者の場合、「認知症かもしれない」と不安を抱えていても「言われたくない」「認めたくない」という思いが強い人が多いそうです。
不安な場合は、早期に発見できるよう、かかりつけ医に相談してみるといいかもしれません。