新型コロナの新規感染者数 富山は増加傾向 変異株 XBBの特徴は?XBB対応ワクチン提供はいつから?
新型コロナウイルスは、重症化のリスクは低いものの感染力が強いため、富山県内では新規感染者数の増加傾向が続いています。
感染予防対策や、9月20日に接種が始まるワクチンについて
富山県衛生研究所の大石和徳(おおいし・かずのり)所長に聞きました。
(2023年9月11日放送。情報はすべて放送時のものです)
新型コロナの新規感染者数 富山は増加傾向
大石所長
「お盆を中心に少し増えてきているところがあります。徐々にこれが増えてくるかもしれませんので、しばらくは発生動向というものも、富山県のほうから報告していますのでしっかり見ていただきたいと思います。」
定点把握となってからの富山県内の一週間ごとの新規患者数の推計は、増加傾向は続いていて、第35週(8月28日~9月3日)は3913人となっています。
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新規感染者の多くは4~50代 10歳未満と10代が増加
年代別にみると先週に引き続き、40歳代と50歳代が多くを占めていますが
10歳未満、10歳代で増加がみられました。富山県衛生研究所では学校再開の影響が考えられるとしています。
大石所長
「きょう熱っぽいなとか、そういったときにですね、職場に出ていかれたり、学校に出ていかれたりとかそういったことが起こると、そこでクラスターが発生したりするわけですので、市中に感染者がいるってことを頭に置きながら生活していくってことが大事になってくると思います。」
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新型コロナ変異株 XBBの特徴は?

現在、富山県内で主流とされているのが、XBBと言われる変異株です。
重症化リスクは低いものの感染力が強く、従来型のワクチンが効きにくいという特徴があります。
また症状も個人差があるとみられています。
大石所長
「全体のうちのほんの10パーセントとか、そういった割合が無症状であって、大方の人は何らかの症状が出ていると、鼻水だけの人もいるかもしれないし、結構多くの方は熱が出て、のどが痛くなったり、そういった人が大半なので。」
新型コロナの感染対策として、マスクと手洗いは有効?

新型コロナの感染予防に有効なのがマスクと手洗いです。
ただ、最近はマスクをしなくなったという人も多いのではないでしょうか
大石所長
「この3年半の間でマスク着用、手洗いというのはかなり、身についてきたので、不必要なマスクは外してもいいと思うんですけども、必要な場面ではですね、マスクをし、また手洗いは普通にどこでもできることなのでちゃんと、やっていっていただければと思いますね。」
厚生労働省では、マスクの着用は個人の判断としていますが重症化リスクの高い人への感染を防ぐため、受診時や医療機関・高齢者施設を訪問する際などには着用を呼び掛けています。

XBB対応ワクチン提供はいつから?

また2023年9月20日以降には、XBB対応ワクチンの提供が始まるとみられています。
大石所長
「間違いなくXBB1系統に対して、効果というのは高まってくると思いますので、ぜひ、ワクチンは接種していただくというのが必要になってくると思います。」
感染や重症化を防ぐためにもワクチン接種は有効です。65歳以上の高齢者と基礎疾患がある人は努力義務となっていますが、副反応がひどかった人の中には打ちたくないという人も多いのではないでしょうか
大石所長
「周囲を守るという意味でもですね、前もって解熱剤を使うとかそういったことで副反応の苦しみを軽減できるので、ぜひそう言った副反応を乗り越えて接種していただきたいなと思います。」

新型コロナは弱毒化しているといわれていますが、県内の新規感染者数は推計で増加傾向なのが現状です。
大石所長
「もうアフターコロナという考え方もあるとは思うんですけども、医療の世界から見ると、まだまだかなぁと思っておられる方も多いんじゃないかなと思いますね。ひょっとしたら9波になるかもしれない、これが今後下がりきる状況ぐらいまで来ないと、本当にアフターコロナ、コロナのことあんまり考えなくていいよという状況にはまだ来ていないという風に思いますね。」