紫外線が皮膚に与える影響は?皮膚がんとホクロの見分け方は?皮膚がんに注意が必要な年代は?
紫外線によって発がんする「皮膚がん」に注意が必要!
紫外線が強い時期ですが、紫外線が及ぼす皮膚への影響や、皮膚がんについて、富山県立中央病院皮膚科の医師 石井貴之(いしい・たかゆき)部長に聞きました。
(2023年7月10日放送。動画内の情報はすべて放送時のものです)
石井医師
「皮膚がんの発症というのが、近年やはり問題になっていまして、そのうちの一部は紫外線によって発がんするとされていますので、気を付けなくてはなりません。」
皮膚がんの中でも代表的なのが、「基底細胞がん」、「悪性黒色腫」、「有棘(ゆうきょく)細胞がん」の3つです。このうち紫外線が関連しているといわれているのが「有棘(ゆうきょく)細胞がん」です。
石井医師
「紫外線が我々の肌に到達すると皮膚の細胞にダメージが起きるんですけども、そうしますと見た目にまず赤っぽい、ざらざらとした病変ができます。この状態を、日光角化症というんですけども、これは皮膚がんではないんですけども、皮膚がんになりかけのサインなんですね。」
「日光角化症」は皮膚がんではありません。早めに治療を始めれば塗り薬などで治ります。
石井医師
「さらに紫外線の影響によってダメージを受けると、だんだんジュクジュクしたり、盛り上がったしこりになってきて、有棘細胞がんという皮膚がんに変化していきます。」
皮膚がんが発症しやすい年代というのはあるのでしょうか?
石井医師
「どちらかというと、中高年以降の患者さんのほうが圧倒的に多くて、悪性黒色腫については若い患者さんもおられますけども、基本的には中高年40・50以降ですね、とくに70前後になってくると注意をしたほうがいいです。」
ではなぜ、中高年以降で注意が必要なのでしょうか
石井医師
「光老化と言って紫外線によって肌自体が歳を取ってきて、やはり、紫外線に対する防御率がさらに落ちてくることと、さらに若い時からの積み重ねによる紫外線ダメージでどうしても発がん率が高くなるということです。」
皮膚がんとホクロの見分け方は?大きさや形などに注意!
皮膚がんとホクロはどうやって見分ければいいのでしょうか?
石井医師
「ホクロというのは若い時によくできるんですけども、中年以降ってほとんどできないんですね。歳を取ってから出てくるホクロというのは、悪性のこともゼロではないので気を付けたほうがいいです。大きさが7.8ミリをこえるとか、擦ったらちょっと血が出たとか、そういう、大人になってからの中年以降のホクロっていうのはすごく注意が必要だと思います。」
皮膚がんとホクロを見分けるポイントは?
皮膚がんとホクロを見分けるポイントは?
大きさや、タオルで擦ったら出血したなどが皮膚がんに気が付くポイントの一つです。このほか形にも見分けるポイントがあります。
石井医師
「ホクロは綺麗な丸が多いんですけれど、皮膚がんの場合にはがん細胞が無限にどんどん増殖してくるので、一部細胞の分裂が活発なところは大きく染み出したりするような形になったりして、だんだんいびつな形、アメーバー状にいびつになることがあります。」
皮膚がんは進行が早いものもあれば、遅いものもあります。
石井医師
「すごくゆっくりと進行するタイプと割と短期間でグーと大きくなって進行するタイプがあって、それも様々ですね。なので、昔からあるので大丈夫というわけでもないですし、もちろん短期間で大きくなってくる皮膚のできものは注意が必要です。」
皮膚がんは自分の目で見て発見できるがんの一つです。
石井医師
「外来で全然違う皮膚病で診察していた方がご自身でちょっと気になるホクロがあるからついでに、ちょっと見てよ、という風に言われまして、それを見たら実は皮膚がんだったということもありますので、その方は、治療することによって、早く発見できて、早く治療できたと非常に喜んでおられました。ですから、ちょっとしたついででもよいので気軽に相談いただければよろしいかと思います。」
石井医師によりますと、皮膚がんの検査は皮膚を拡大して見るという検査なので痛みはないということです。気になる人は早めに皮膚科を受診してください。