伝える思い、伝わる言葉
阪神淡路大震災から昨日で29年。29年前の1月17日は、昨日と同じくらい寒くて道路がつるつるに凍結していたことを思い出します。当時夕方のニュース番組のキャスターをしていた私は、地震発生から数日後に神戸を訪れ、倒壊したアパートの瓦礫の下から奇跡的に助け出された富山出身の女子大学生を取材していました。変わり果てた神戸の街の姿を今も鮮明に覚えています。あの時から、放送に携わるものとして地震から一人でも多くの人の命を守るために何をしなければならないかを考えてきたつもりですが、今回の能登地震での私たちアナウンサーの呼びかけは適切だったか、何を伝えるべきだったか、自問自答しています。これからも大事なことを速やかに正しく伝えることへの強い思いを胸に、伝わる言葉を身に着けられるよう鍛錬を続けていきたいと思っています。
では私が担当しているKNBラジオ午後のワイド番組「でるラジ」木曜のインタビューコーナー「VISION the TOYAMA」先週1月11日のゲストをご紹介します。
「若者よ スマホを閉じて森に入ろう!」
富山県自然博物園ねいの里・野生鳥獣共生管理員
赤座久明さん(1月11日放送)
KNBラジオで去年秋に放送した「クマに注意スペシャル」に出演いただいたほか、クマの大量出没について数多くのメディアからの取材を受けていた赤座さん。自然豊かな富山市細入地域で育ち、子どものころから動物が好きだったということで、大学で立山のネズミやモグラの研究を始め、卒業後は県内の小中高校で生物の先生として勤務しながら、野生のニホンザルやツキノワグマの生息調査を続けてきました。教員時代は山で見たり聞いたりしたことを子どもたちに伝えるオリジナル授業が人気の名物先生でした。
赤座さんはだんだん自然離れが進んで、情報はあふれているけれど自然の実態から遠ざかっている今の状況に危機感を持つといいます。「若者たちにはスマホを閉じて森に入りなさいと言いたい。自然の中で自分の目で見て肌で感じてにおいをかいだり手で触ったりする体験が必要。」「クマの大量出没には理由がある。これまでの知識や経験を整理して次の世代に伝えることで、次のクマの大量出没の際に悲しいことが起こらないようにしたい。人と野生動物との緊張感ある共存関係を作るための活動を進めていきたい」と熱く語っていました、実は赤座さんとは私が「ズームイン朝」のキャスターをしていた時に、富山市内の住宅街に出没する野生のサルを追跡する取材でお世話になってから30年以上の長い付き合い。今もあの頃と変わらず、自分の目で、足で情報を集めたいという情熱と富山の自然を愛する強い気持ちがあふれている赤座さんでした。
「VISION the TOYAMA」はKNB公式YouTubeに動画をアップしていますので、ぜひご覧ください。
今日1月18日の「VISION the TOYAMA」のゲストは富山市のミュージカルスクール代表、元タカラジェンヌの夢羽美友さん。13時10分ごろからの放送です。