屋内でもおきる⁉【高齢者の低体温症】原因は?対処法は?救命救急センター長が解説【いっちゃん☆メディコ】
「低体温症」と聞くと、屋外というイメージがありますが、高齢者が家の中で「低体温症」になり、亡くなるケースがあるといいます。
原因と対処法について、富山県立中央病院・救命救急センター センター長の若杉雅浩医師に聞きました。
(2026年3月2日放送。情報はすべて放送時のものです)
死に至る病気「低体温症」
若杉医師
「高齢者の方がおうちの中で低体温症になって、救急搬送されてくるということは、すごくよくあるんです。体温が下がってくると、心臓の働きとかも弱って、意識がなくなって、最悪、死に至ると、という病気ですね」
家の中でもおきる「高齢者の低体温症」
「低体温症」とは体の中心部分の温度が35度以下に低下した状態をいいます。
体温が下がることで意識障害が起きたり、心臓が機能不全になり、命が危険になります。
「低体温症」というと、雪山や屋外でおきるイメージがありますが、高齢者の場合、家の中でも起きる可能性があります。
若杉医師
「なんかちょっと具合が悪いな、晩御飯、おばあちゃんご飯食べないねとか言ってて、夜も元気ないねって言って、朝ぐらいになってもっと元気ないねって。で、仕事行って帰ってきてみたら倒れているとか、というようなペースでなるので、結構ご家族がいらっしゃっても、なるということは、ちょっと目を離すときになる、っていうことはありますよね」
「高齢者の低体温症」その原因は?
どうして高齢者は「低体温症」になる可能性が高いのでしょうか。
若杉医師
「寒いと震えるじゃないですか、これって自然の摂理で、震えて筋肉が熱を作るんですけど、その反応が32度以下になるとなくなっちゃう。お年を召されてくると、筋肉も少なくなってくると、あまり震えて熱を作ることもあんまりできないので。筋肉がないから熱を作れないし、食べて、体の中でエネルギーを変換して、熱を作るということが、効率も悪いから、冷えやすいんです」
熱を作り出す力や基礎代謝の低下し…
高齢者は筋肉量が少なくなることで、熱を作り出す力が低下しています。
また、暑さや寒さを感じにくくなるので、暖房をつけなかったり、つけていても温度が低かったり。
そして、基礎代謝が落ちているため、食事をしても熱を作り出せないといいます。
若杉医師
「ご飯食べる量がどんどん減ってきているとか、一週間前まで普通に歩いていたのに、最近よく転ぶとか、ちょっと動き悪いとか、だいたい予兆が皆さんあるですね、あとから振り返ると、それもだんだんだんだん、ゆるやかに落ちてきているとなかなか、気が付かないんですけど、それがある時を機にぐっと悪くなり始める時があって、そういう時に、こういった、低体温症になっちゃったりとか」
「低体温症」は、早めの対処が大切
高齢者が「低体温症」になったとき、早めの対処が大事です。
若杉医師
「温めればもちろんいいですけど、温めても具合が悪い、ちゃんとこたつに入っていても元気ないなという時は、一度、病院を受診されたほうがいいかもしれない、早めだったら、かかりつけの先生とかに診てもらえればいいんですけど。体温が下がり始めると、どんどん悪循環になっちゃうんですね、そうなってしまうと本当に、命にかかわります」
夏の「熱中症」同様、冬の「低体温症」にも注意を
高齢者の「低体温症」は3月ぐらいまでが要注意シーズンです。
若杉医師
「冬季の高齢者の家庭内での低体温というのはすごく増えていて、なおかつすごく、予後が悪い。高齢者の方が身近にいる方は、ちょっと知っておいてもらえるといいかなと」
夏の「熱中症」と同じように、冬の「低体温症」にも気をつけて、高齢者の些細な体調の変化を見逃さないようにしてください。