【多汗症②】大量のワキ汗は多汗症?症状をセルフチェック!皮膚科の医師に聞いた治療法とは?
ワキの汗が気になる季節。
汗の量が多いけど仕方がないとあきらめている人もいるかもしれませんが
もしかしたらそれは「多汗症」という病気かもしれません。
ワキの「多汗症」は薬で対応できるかもしれません。富山県立中央病院 皮膚科部長の石井 貴之(いしい たかゆき)医師に聞きました。
(2025年7月14日放送。情報はすべて放送時のものです)
石井医師
「学生服とか会社の服で脇がちょっと湿って濡れてしまう。で、それを見られるのが恥ずかしいので、あまり外に出たくないとか、運動がしたくないとか、どんどんどんどん逆に活動性が落ちてしまうというので悩んでおられる方がおられました」
日本人の10人に1人が ”汗”に悩んでる!?
ワキの多汗症チェック
ワキの多汗症の場合
・25歳になる前に発症している
・左右対称に汗をかく
・寝ているときは汗をかきすぎない
・週に1回以上、多汗のエピソードがある
・家族で同じような症状の人がいる
・日常生活に支障がでている
これら6つのうち2つ以上に該当し、6か月以上続いている場合は、多汗症の疑いがあります。
石井医師
「思春期以降になってきますと、さまざま人前に出ることも多いですし、そういうところでいろいろな精神的な緊張の機会とか、そういうのも増えてくることから、より症状がはっきりとしてくることが多いかと思います」
ワキの多汗症、治療法は?
ワキの多汗症、どんな治療があるのでしょうか。
石井医師
「完全に治るということは難しいんですけれども、症状を抑える治療薬というのはたくさんありまして、例えば、塗り薬。それから注射の治療というのが病院ではよく行われています」
ワキの多汗症には主に塗り薬や注射による治療が行われます。
どんなふうに使用するのでしょうか?
石井医師
「塗り薬の場合には、1日1回の塗布が基本となっています。お風呂上がりとか寝る前とか、決まった時間にお薬を塗っていただいて、そのまま乾かしていただいて、様子を見ていただければ、患者さんにもよりますけれども、5日から1週間、2週間程度見れば、薬の効果が安定してきます」
このほか、ワキを拭いて使う薬もあります。
こちらも1日1回決まった時間に使用し、1週間から2週間ほどで薬の効果が安定してきます。
石井医師
「塗り薬の治療で効果がなかなか出ない方、いわゆる重症例では注射の治療というのがあります。重症例に対しては、注射の治療が現在、医療機関で使うことができるようになっておりまして、例えばワキであればワキの皮膚に汗のせんの分泌を抑えるような注射を何箇所か打つことによって、半年から9か月ぐらい持続して効果が出ることが可能です」
塗り薬では効果が出ない「重症」とは?
塗り薬では効果が出ない「重症」とはどのような状態をいうのでしょうか。
石井医師
「重症度には4つの分類がされておりまして、
・グレード1は、特に普段汗は気にならなくて生活にも支障がない。
・グレード2は、汗を我慢できて、時々日常生活に支障がある。
・グレード3は、我慢できないくらい汗をかいて、頻繁に日常生活に支障がある。
・グレード4は、常に日常生活に支障を来しても我慢できない。
この4段階のうち3と4に該当する方は、重症と判断されます」
治療はいつまで続くの?
ワキの多汗症、いつまで治療を続けることになるのでしょうか。
石井医師
「完治は難しいと思います。ただ、投薬を続けることによって年齢を経ていきますと、汗の出方というものも多少変わってきますので、症状が軽減するとか、そういった可能性はあるかと思います」
多汗症かもと思ったら…
連日の猛暑で、今年もたくさん汗が出そうです。
石井医師
「多汗症という病気は、汗をかきすぎることが、それ自体が病気になってしまうんですけれども、その程度というのはやはり個人差があるので、なかなか自分自身が多汗症かどうかというのは判断がしにくいことがあるかと思います。普段、市販の制汗スプレーや汗のパッドとかでなかなか汗がしっかりとコントロールできないという方は、多汗症の可能性があるかもしれませんので、ぜひとも一度皮膚科なり医療機関を受診してご相談いただければ幸いです」