【いっちゃん☆メディコ】腎臓の病気に注意① 慢性腎臓病とは
腎臓の病気が今、新たな国民病として注目されているといいます。
詳しいお話しを、富山大学附属病院の腎・高血圧内科 診療副科長の小池勤医師に聞きました。
(2023年5月8日放送 動画内の情報はすべて放送時のものです)
腎臓はどんな臓器?役割は?
小池医師
「腎機能が悪くなり、末期状態になると、透析、いわゆる腎代替療法が必要になる患者さんが増えてくると思います」
腎臓とはそら豆のような形をした、握りこぶしほどの大きさの臓器で、腰よりやや高い位置の背中側の左右に1個ずつある臓器です。
老廃物を尿として排出し、血液をきれいな状態に保つ役割をしています。
小池医師
「私たちになじみがある病気としては、いわゆる尿管結石です。尿管結石になりますと、かなりの激痛が生じますが、概して、腎臓の病気というのはあまり痛みが起こりにくい臓器だと思います」
痛みといった自覚症状が乏しいため、健康診断で異常が指摘されても、診察を先延ばしにする人が多いといいます。
小池医師
「健康診断で検尿異常、尿たんぱく、血尿、そういったものを指摘されて医療機関の受診を勧められていた方が、自覚症状もないということで、そのまま放置していたというケースがあります。そしてだいぶ腎臓病が進行してから医療機関を受診して、治療介入ができないっていう症例も、患者さんも結構いらっしゃいます」
腎臓は一度重症化すると回復するケースが少ない
腎臓は一度重症化すると回復するケースが少ないといわれています。
そのため腎臓の代わりに血液から老廃物を取り除く、人工透析を行う必要性が出てきます。
小池医師
「透析療法を受けている人は、年々増加傾向にあり、一番新しい統計で言いますと全国で35万人ですね。人口400人に1人は透析治療をしないと命を長らえることができないという患者さんです。増えてきています」
透析予備軍として警戒 慢性腎臓病・CKDとは?
透析予備軍として今、医師たちが警戒しているのが慢性腎臓病・CKDです。慢性腎臓病とは?
小池医師
「健康な方と比べて、腎機能(血液をろ過する機能)が6割未満に落ちた状態を、慢性腎臓病と考えていただければいいかと思います」
慢性腎臓病は、
一定量以上のたんぱく質が排出される「たんぱく尿」、画像診断や血液検査などで腎障害が明らかな場合。血液をろ過する機能が落ちている状態のいずれか、または両方が3か月以上続いている状態をいいます。
成人の8人に1人以上が慢性腎臓病との推計
小池医師
「10年以上前になりますが、厚生労働省の調べによりますと、二十歳以上の方で約1330万人、成人の8人に1人が慢性腎臓病に該当するということが明らかとなっています。その統計から10年以上たっていますので、おそらくその頃に比べて、慢性腎臓病という定義に該当する方は増えているんじゃないかと予想されます」
腎臓は自覚症状が乏しく、成人の8人に1人以上が慢性腎臓病と言われていることから、新たな国民病として注目されていて、医師たちは早めの検診を呼び掛けています。
腎臓は自覚症状が乏しいため、定期的な検査を
小池医師
「早い段階ではなかなか症状として気づきにくいことが多いと思いますので、やはりきちんと健康診断を受ける、または、かかりつけの医療機関があるなら、きちんと採血検査や尿検査を定期的に行い、腎臓機能の異常を早めに把握していただけたらいいかなと思います」
医師から腎機能の異常を指摘されたら、自覚症状がないからと言って後回しにせず、医療機関を受診するようにしてください。