創業250年の富山の老舗和菓子店が復活【竹林堂本舗】辻口博啓プロデュースの和スイーツブランド「善次郎」も新登場
コロナ禍の需要低下や機材の老朽化などのために2022年4月から休業していた富山市中心部の老舗和菓子店「竹林堂本舗」が、2024年2月16日、再オープンします。
富山市中心部の中央通り商店街に店を構える竹林堂本舗は、1773年の創業を誇る県内随一の老舗和菓子店。創業者の善次郎が当時の藩主に献上した甘酒まんじゅうが称賛され、以来、富山名物として親しまれるようになりました。
創業以来、250年続く「甘酒まんじゅう」
レシピが存在しない伝統の味を苦心の末に再現
看板商品はもちろん、創業の起源にもなった「甘酒まんじゅう」。
富山県産の米を使って伝統製法で作り上げた自家製の甘酒を生地に練りこみ、ゆっくりと発酵させることで、芳醇な香りとほのかな酸味を利かせた名物です。
毎年6月1日に行われる市中心部の日枝神社の「山王まつり」の日に食べると1年を無病息災で過ごせると言われ、別名「朔日饅頭(ついたちまんじゅう)」としても親しまれるまんじゅうですが…実は、その歴史が長いだけに正式なレシピは存在せず、代々、作り手の舌と技によってのみ受け継がれてきた伝統の味でした。
2年近い休業期間を経て復活した「甘酒まんじゅう」は、何度も試作を重ねながら、ようやくその味を再現できた苦心の品。
地元住民や常連客から復活を願う強い要望を受けながらも、製造機の老朽化や高齢化による職人不足によって作ることができなかった名物商品、同業者の支援によって販売再開にこぎつけました。
甘酒の香りにほのかな酸っぱさが混じる皮と、ずっしりしたこしあん。休業前と変わらない伝統の味です。
世界的パティシエ・辻口博啓とコラボ
伝統と新しさを融合させる新ブランド「善次郎」
さらに、今回の復活にあわせて新ブランドが誕生。
その名は、創業から5代目まで代々名乗ってきた当主の名前「善次郎」。
石川県七尾市の和菓子店に生まれ、パティシエとして数々の世界的な賞を受賞した辻口博啓さんのプロデュースの下、伝統的な和菓子に現代ならではの味や製法を融合し、新しい和スイーツとして展開します。
善次郎まんじゅう 1セット(2個入り)300円(税込)
こちらは、竹林堂本舗の看板商品「甘酒まんじゅう」に、現代的なエッセンスを取り入れて作った「善次郎まんじゅう」。
⽢酒を使った⽣地に味噌を練り込み、あんには和栗をたっぷり使った「和栗味噌」、ベトナム産とペルー産のハイカカオチョコレートを使⽤した「ショコラ」、ピスタチオの⾹りが⽢酒の⾵味を引き⽴てる「ピスタチオ」の3種類をラインナップします。
生地に“糀”を練り込んだ新感覚のフィナンシェ
善次郎 糀フィナンシェ 1個 250円(税込)3個入り 750円(税込)
こちらは、糀を生地に練り込んで、しっとりとした食感に焼き上げたフィナンシェ。
善次郎まんじゅうと同様に3種の展開で、宇治抹茶と大納言小豆の甘さがおいしい「抹茶大納言」、地元の茶葉店が手掛けるほうじ茶を使用して上品な口当たりを楽しめる「富山棒茶」、シリーズの中で糀を最も多く含んだ本来の風味が楽しめる「プレーン」があります。
親しみある伝統の味わいと新しい感覚で洗練された味わい。
富山で世代を超えて愛される、うれしい復活になりそうですね。
店舗情報
【竹林堂本舗】
住 所 富山県富山市中央通り1丁目5-2
営 業 10:00-18:00
電 話 076-423-8424
定休日 火曜、水曜(祝日の場合は営業)1月1日、臨時休業あり
出典:KNBテレビ「いっちゃん☆KNB」
2024年2月15日放送
記事編集:nan-nan編集部