世界中の絵本が1万冊超!大人もハマる【絵本の博物館】
珍しい絵本専門のミュージアム
子供たちと一緒に童心に帰れる不思議な空間
身近にアートを感じられる美術館や博物館。
絵画や写真など様々なものがありますが、中でも絵本に特化したミュージアムが富山県射水市にあるのをご存じですか。
実は富山県射水市の大島地域(旧・大島町)は、絵本のまち。
絵本を通して、ふるさとへの親しみを育み、市民同士の交流やまちおこしに生かそうと、1994年に全国でも珍しい絵本専門のミュージアムをオープンしました。
絵本館には、国内外30か国以上からいろんな絵本が1万冊以上。
国際色豊かな絵本を手にとって楽しむことができます。
絵本というと、ついつい小さな子供向けのものだと考えてしまいがち。
ですが、文字が読めない子供でも楽しめるように、絵やイラスト、色使いやページの触り心地、しかけや本のサイズなど、様々な工夫が凝らされていることがわかります。
手にとってじっくりと読み込んでみると、そのデザインや装丁にしのばせられた細かな配慮や技巧には、大人でも感心させられます。
たとえば、こちらは「しかけ絵本」の中でも代表的な、飛び出す絵本。
ページを開くと折りたたんだ紙が幾重にも立ち上がり、精巧な立体造形アートそのものです。
また、ストーリーも決して単純ではありません。
直観的に情操を育むものからファンタジー、生きる上での教訓を学ぶものや戦争・貧困などの社会問題を考えるようなものまで。
子供と大人で感じ方が違うような絵本もあり、子供時代に読んでいた本をもう一度読み返すと、その当時にはわからなかったようなテーマに気づいたりすることもしばしばです。
原画を間近で見られるギャラリーや
ワークショップも充実
大島絵本館は、ただの図書館とは違って、あくまでも絵本専門の美術館。
その醍醐味を実感できるのが、人気絵本作家の原画を間近で見ることができるギャラリーです。
「(原画の魅力は)製本した絵本ではわからない筆致、1本1本細かいところまで描いているのがよくわかること。作家の息づかいや熱量も伝わってきます。上手な絵は原画を楽しむべし!」とはスタッフさん。
2023年5月末までは「バナナくん」などのおいしいもりシリーズや「ケーキちゃん」などのスイーツシリーズで人気の、さとうめぐみ先生の絵本原画を観ることができます。
さとう先生が手作りしたキャラクター造形も展示されていて、子供たちが嬉しそうに見入っていました。
さらに、2階にはCGワークショップがあります。
実は、絵本を読んでいると、「絵を描きたい!」と創作意欲が刺激される子供も多いんだとか。
そんな時にパソコンを使って絵を描くことができます。
パソコンはタッチペン式で直観的に操作できるので、子供でも簡単!
また絵が苦手な人でも簡単に書き直したり、筆のタッチを変えたりできるので、気軽に楽しむことができます。
描いた絵は、うちわや下敷き、布バッグなどに印刷し、オリジナルグッズを作ることも可能。お気に入りの絵をカレンダーデザインにして毎日眺めるのも楽しいかもしれません。
工作ができるワークショップもあるんですよ。
簡単な絵本を作ることができるキットのほか、毎月入れ替わる新しい工作キットなどもあり、リピーターでも飽きることがありません。
夏休みには、宿題の自由工作として取り組むお子さんも少なくないそうですよ。
入館料は大人600円、小・中学生は100円、高校生300円、就学前の子供は無料となっていますが、1年間有効のフリーパスや射水市民向けの割引などもあります。
詳しくは絵本館の公式サイトでご確認ください。
大島絵本館のすぐ横には、ふわふわドームや遊具などが揃う大島中央公園も。親子でのお出かけに使い勝手がよさそうですね。
【射水市大島絵本館】
住所:富山県射水市鳥取50
開館時間:午前9時30分~午後5時30分
休館日:月曜日(祝日の場合は翌日)※月1回資料整理日
記事編集:nan-nan編集部