「大岩のお不動さん」で親しまれる富山県上市町の大岩山日石寺。
その参道に2023年春に、築100年以上の旅館をリノベーションした新しいカフェがオープンしました。
その名も、「大岩甘露 まめぼう豆(まめぼうず)」。
立地だけじゃなく、寺にも関連したあるスイーツが食べられる“寺カフェ”として注目されているんです。
築100年の木造建築に今っぽさをプラス
情緒ある参道にふさわしい洗練された寺カフェ
もともと旅館だったという建物は、角柱に大きな窓と土壁が並ぶ堂々たる佇まい。リノベーションによって元の建材を活かしつつもモダンにアップデートされ、洗練された様式美を感じさせます。
店内に入ると広い土間があり、重厚でツヤのある立派な柱と梁に白い土壁がかつての趣を感じさせます。
一段上がった板張りのフロアには、木のぬくもりを感じさせるテーブル席が。土間とはがらりと趣きが変わり、壁に浮かぶカラフルな豆のモチーフもポップで明るい気分にさせてくれます。
2階には、上市町の仏師、住吉聖雲さんの工房があります。
江戸時代から続く由緒ある家系で、見学は無料で自由にできるそう。
お邪魔した時は、絵馬を創作しているところでした。
精進料理をアレンジ!
ヘルシーで参拝客にもうれしい“精進スイーツ”
と、ここまでの雰囲気で既に一般的なカフェとは違う独自性を感じますが、「寺カフェ」たる所以はここから。
実は「まめぼう豆」は、精進スイーツにこだわったカフェなのです。
「精進料理に用いられる食材を使って何かできないかと考えて、豆や高野豆腐をアレンジしてみました」
こう話すのは、パティシエの女川奈津子さん。
富山市内の洋菓子店で働いていましたが、縁あって精進スイーツを手掛けることになりました。一般的なスイーツよりもヘルシーで、日石寺を訪れる参拝客や海外からの旅行客にもなじみやすい味わいです。
「健康志向の高まりもあって、国内外の方に関心を持っていただいています。ちょうど『ごま豆腐スイーツを作ってほしい』という要望も受けていて、今後もっとメニューを増やしていきたいと思います」(女川さん)
女川さんが提供する「甘納豆と白玉のぜんざい」は、小豆はもちろん、黒豆、金時豆、白花豆、ひよこ豆、ハスの実ともちもちの白玉が入っています。
6種類の豆は、味も大きさも食感もすべて異なり、豆好きにはたまりません。豆本来の素朴な甘みを一粒ひと粒、実感しながら味わう楽しみがあります。
こちらは、高野豆腐を使ったクッキー。
水で戻した高野豆腐に、抹茶やココア、バターをじっくりしみ込ませて焼いています。
食べてみると…一般的なクッキーと変わらない、サクサクした食感。
さらに、高野豆腐を使ったパウンドケーキもあります。
甘さは控えめで、とってもヘルシー。カロリーを気にせずにおやつタイムを楽しむことができるのはうれしいですね。
【まめぼう豆instagramより】
この寺カフェを運営しているのは、2022年に設立した株式会社まめぼう豆。参拝者にゆっくりしてもらえたらと、これまで休憩所として利用していたスペースをカフェとして整備しました。
休憩所としても引き続き利用することができて、毎週日曜の午前9時からは朝かゆを無料でふるまっています。
725年の開基と伝わる大岩山日石寺は、2025年に開基1300年の節目を迎えます。
普段とひと味違う寺カフェの精進スイーツで、ヘルシーにほっとひと休み…なんてのもいいかもしれませんね。
記事編集:nan-nan編集部



