性的暴行事件で男性に無罪判決 富山地裁
おととし、富山市で女性に性的暴行を加え、けがをさせた罪に問われた東京都の男性の裁判員裁判で13日、富山地方裁判所は無罪の判決を言い渡しました。
富山地裁の裁判員裁判で無罪の判決は、初めてです。
判決を受けたのは東京都の元大学生の25歳の男性です。
起訴状などによりますと、被告はおととし11月、一緒に飲み会に参加した女性が富山市内のホテルの被告の部屋で眠った際に、性的暴行を加えてけがをさせた罪に問われていました。
13日の裁判員裁判で細野高広裁判長は、女性は性的行為の状況について明確な記憶がなく曖昧な部分も少なくない、などとして「被害者の証言は間違いなく信用できるものとは言えず、被害事実を認定するには合理的な疑いが残る」と指摘しました。
そして弁護側の主張通り、無罪を言い渡しました。
富山地裁の裁判員裁判で無罪の判決が出るのは初めてです。
判決を受けて被告の男性は、「400日以上の勾留が続き耐えて待つしかなかった。公正な審理をしてくれて良かった」とコメントしました。
一方、富山地方検察庁は「判決内容を精査し、上級庁と協議したうえで適切に対応したい」としています。