日本唯一のハイダイバー 荒田恭兵選手

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富山2020.10.13 18:58

 高さのある台から水中へ飛び込む飛び込み競技の中で、危険と背中合わせの種目に日本でたった一人、挑む選手がいます。

 高岡市在住の荒田恭兵さんです。限界に挑む荒田さんの姿を取材しました。

 荒田恭兵選手24歳。現役の飛び込み選手です。

 高さ10メートルの飛び込み台を使って、毎日トレーニングをしています。10メートルでも、私たちには足がすくんでしまうほどのこの高さ!しかし荒田選手は、普通の高飛び込みの選手ではありません!

 荒田選手が今まさに飛び込もうとしている場所!なんと、27メートルもの高さ!荒田選手はこの高さから飛び込むハイダイビングの選手、ハイダイバーなんです。

 空中で技を繰り出し、水中に飛び込む速度はなんと時速100キロ。危険と背中合わせの競技に挑んでいます。

 Q.27メートルっていうとすごく高いなって思うんですけど。

 荒田恭兵選手
「ビルの8階9階くらいというとイメージがつきやすいかなと思います」

 Q.飛び込む時に恐怖とかって感じないですか?

 荒田恭兵選手
「もちろん怖いです。怖いですけどそこで自分の精神的な部分に打ち勝って、あとは上に行ったらもう飛ぶしかないんで毎回毎回、試練みたいな感じですね」

 高岡市立横田小学校4年生の時に飛び込み競技を始めた荒田選手。高飛び込みの選手として、高校3年生のときにインターハイと、ジュニアオリンピックで3位入賞。大学4年生では、シンクロ高飛び込みで日本一になりました。

 荒田恭兵選手
「大学卒業して現役このまま続けるか引退するかって考えたら、結局その2つの選択肢でその2つとも誰かしらが歩んでる道なんで、それじゃあ面白くないなって思ってそこからハイダイビング、誰もないじゃんってことで」

 Q.誰もやってないからこその大変さというか、自分がパイオニアになるわけじゃないですか大変さは?

 荒田恭兵選手
「情報とかが国内にないので、基本海外の人たちとやりとりして、どこの試合がある、どこの合宿がある、全部自分で情報とかも集めてやってます」

 ハイダイビングは、2013年の水泳世界選手権から正式に採用された新しい種目。荒田選手が日本人で初めて、現在もただ1人の競技者です。

 大学卒業から競技を始めて2年。当初は神奈川県で働きながら、海外の大会に出場していましたが、ことし1月から拠点をふるさと富山に変え県高岡総合プールで働きながら練習しています。

 練習環境にも苦労しています。国内には27メートルの飛び込み台がなく、海外での合宿に加え、時には国内で安全に飛び込める川や海を探して練習するなど、試行錯誤の日々です。

 Q.ハイダイバーとしての自身の持ち味は

 荒田恭兵選手
「水に入る瞬間の着水で水しぶき出さないように飛ぶっていう点ではすごく自信がある」

 Q.そのためにトレーニングとかもあるんですか?

 荒田恭兵選手「どうしても足から入るので、下半身をメインとして、ここの腹回り、体幹周りの筋肉インナーマッスル。内側の筋肉を鍛えておかないと、水に入った瞬間の衝撃で打ち負けちゃうんですよね、強くないと」

 27メートルもの高さから飛び込むハイダイビングは、けがをしないよう入水は足から。衝撃で気絶する選手もいるため水中には救助のダイバーが控えています。

 衝撃に耐える体を作るため、日々厳しいトレーニングに励んでいる荒田選手。今後の目標は?

 荒田恭兵選手
「(2022年に)福岡でやる世界水泳を照準に合わせて、技術的にも身体的にももうちょっと磨いて、世界で戦える世界で活躍できる選手になりたいというのがひとつと、自分のやっている活動でまず競技を知ってもらう。魅力を伝えるっていうのを今は積極的にやっていきたい」

 日本人唯一のハイダイバー荒田恭兵選手。富山から世界へ!誰も歩んだことのない道を突き進みます。