大雪から救われた元競走馬 元気な姿に

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富山 2021.10.07 19:00

 エブリィではことし1月、高岡市の放牧場で、衰弱して動けなくなった元競走馬を地元の人などが救ったことをお伝えしました。その馬は今、元気を取り戻して新潟県の牧場で暮らしています。テレビ新潟との共同取材でお伝えします。

 伸び伸びと牧草を食べるウマたち。元気に走り回るウマも。

 松原ステーブルス 明星泰崇代表
 「楽しいですね、こうやって見てるだけでも」

 新潟県胎内市にあるこの牧場の名は、松原ステーブルス。引退した競争馬などが暮らしている「養老牧場」です。様々な理由で命を落としかけた馬の保護も行っています。

 明星代表
 「歩いたりできる状態で、はい」

 こちらは競走馬として数々のレースに出場した「レイズ ア スピリット」、以前は富山県にいました。

 馬を介抱する人たち
 「ダメダメ、あきらめんがいよ!」

 「もう少しな」

 「レイズ ア スピリット」は去年秋まで中央競馬や金沢競馬で活躍し、その後、高岡市の放牧場で過ごしていました。

 しかし、ことし1月の大雪の際、屋外の放牧場に出されたままで身動きが取れなくなり、低体温や脱水症状で衰弱し倒れてしまいました。

 取材記者
 「どういった状態ですか?」

 「レイズ ア スピリット」を介抱する人
 「もう瀕死の状態。脱水状態。」

□時計や光の漏れる広い画など、地元の動物愛護団体や獣医師らが懸命に救命措置を行った末に。

 「頑張れ、頑張れ」

 ベルトで介助されながら立ち上がりました。

 「すごい!すごい!」

 動物愛護団体のメンバー
 「うれしい。ここまで来るとは。また涙がでてきそうになる」

 歩くことができるまでに回復した「レイズ ア スピリット」。

 ことし6月、新潟の松原ステーブルスに移り、穏やかな生活を送り始めました。

 明星代表
 「家族のように暮らしていく牧場というので成り立っていますね」

 松原ステーブルスは、競馬の騎手や調教師をしていたオーナーの松原正文さんが運営してきました。

 ウマ1頭を飼育するには最低でも月10万円程度かかると言われています。

 牧場を維持するために、ことし4月にはNPO法人として新たなスタートを切り、クラウドファンディングなども行いました。

 先月には、「レイズ ア スピリット」を介抱した富山の動物愛護団体のメンバーらが牧場を訪れて、再会を果たしました。

 『当時、生きる気力を感じなかった馬が、こんなにも生き生きとした優しい表情に変わったのを見てびっくりした。涙が止まらなかった』

 訪れたメンバーの言葉です。

 富山と新潟、それぞれの人々の思いと努力が元競走馬の命を救い、元気に駆け回る姿を取り戻しました。

 松原ステーブルスでは、「馬とともに生活できるまちづくり」を通して、地域の活性化にもつなげる取り組みを考えているということです。