日本一深くて険しいV字峡を縫うように走り抜ける、黒部峡谷トロッコ電車。
四季それぞれの自然美が美しい秘境ですが、なかでも紅葉のシーズンは格別。鮮やかな赤や黄色に彩られたダイナミックな山肌が次々と眼前に迫り、息をのむほどの絶景を楽しめます。
2026年は約3年ぶりに「鐘釣」「欅平」エリアの紅葉も楽しめる特別な秋。注目の見どころを紹介します。
宇奈月駅から欅平駅まで約20km!秘境のトロッコ電車旅
黒部峡谷鉄道の旅客営業区間は、宇奈月駅から欅平駅までの20.1km。片道約1時間20分のトロッコ電車の旅を楽しむことができます。
2024年1月の能登半島地震で黒部川にかかる「鐘釣橋」が損傷して以降、区間中間の「猫又駅」までの折り返し運転となっていました。しかし、2026年10月1日に終点・欅平までの運転が再開され、待望の全線開通を迎えます。
「猫又駅」で乗降できるのは2026年9月30日まで
全線再開の嬉しい知らせとともに注目したいのが、一般の乗り降りが終了となる「猫又駅」です。
もともとは工事関係者専用の駅ですが、峡谷の自然美を楽しんでもらおうと駅を整備し、2024年10月から観光客も乗り降りができるようになっていました。
2026年10月1日の全線開通に伴い、観光駅としての公開は終了。一般乗降ができるのは9月30日までです。
“猫”が駅名に入るのは、全国9000を超える駅の中で、この猫又駅だけ。全線復旧前の今しか降りられない特別体験をお見逃しなく。
▼黒薙駅・猫又駅関連の情報はこちらをどうぞ
鐘釣
沿線のなかでも紅葉の名勝とされる「鐘釣」。
駅からは、釣鐘のような形をした東鐘釣山(ひがしかねつりやま)をはじめ、周辺の山々の紅葉を楽しむことができますが、時間があれば下車して川原まで足を延ばしてみてください。
掘れば温泉!?トロッコ電車を降りて楽しむ鐘釣の絶景足湯
川原の一角には、少し掘るだけで温泉が湧き出すエリアがあり、周りの石を集めて囲むと自分だけの足湯を楽しめます。なかには露天風呂として楽しむ人も。
川原から見上げる紅葉と合わせて黒部峡谷ならではの贅沢なひとときを満喫できます。
鉄道ファン必見! スイッチバック
鐘釣駅では、全国的にも珍しい「スイッチバック」を体験できます。スイッチバックは、電車が本線から引き込み線に入って停車したあと、一度バックしてから再び本線へ向けて発車する走行方式のこと。鉄道ファンは必見です。
終点・欅平
屋上展望台から望む秋の絶景パノラマ
秘境・黒部峡谷を走るトロッコ電車。片道約1時間20分の終着駅が「欅平(けやきだいら)」です。
標高は約599mで、始発の宇奈月駅(標高約224m)よりも早く色づき始めます。見ごろは例年10月下旬から11月上旬。
現在、欅平駅周辺は震災復旧工事にともなって一部立ち入りが制限されていますが、駅屋上展望台から見渡す峡谷美はまさに絶景。黒部川の清流と紅葉、そして朱塗りの奥鐘橋(おくかねばし)が織りなすコントラストは鮮やかで、絶好のフォトスポットです。
全線運行再開により、黒部峡谷トロッコ電車の魅力が完全復活。2023年シーズン以来となる秋の黒部旅を心ゆくまで満喫できるようになります。
10月の午前中の平均気温は宇奈月が約15℃、欅平約12℃。窓の無い「普通客車」の場合、走行中はかなり冷え込みますので、厚手の上着が必要です。体温調整など万全にしておでかけください。
待望の新・山岳観光ルート「黒部宇奈月キャニオンルート」
そして、2026年10月2日には、黒部峡谷鉄道トロッコ電車の終着地「欅平」と「黒部ダム」を結ぶ「黒部宇奈月キャニオンルート」の一般開放がスタートします。
立山黒部アルペンルートとつながる待望の新・山岳観光ルート。かつて関西電力が工事用に築いた約18kmの地下ルートを通り、秘境の地底探検や地下施設などを見学できます。
地底に眠る秘境の歴史と、目の前に広がる圧倒的な絶景——。
2026シーズンのツアーはほぼ完売と、早速注目を集めている黒部宇奈月キャニオンルート。次なる旅の目的地としてチェックしておきたい話題の観光スポットです。



