炊き立てのごはんや、香ばしいパン。「外で朝食を食べる」という選択肢は、それだけで1日をちょっと特別にしてくれます。
富山市の日本料理店「食彩 粋りん(すいりん)」は、早起きをしてでも食べたい、一風変わった朝ごはんを提供する店。キャリア40年の和食の職人がその技を活かして完成させたのは、究極の「朝ラーメン」です。
なぜ、和食のプロがラーメンを作るのか?
なぜ、朝なのか?
職人のこだわりが詰まった一杯を、詳しく紹介します。
富山市南部・大沢野エリアの和食料理店
富山市中心部から南へ車を走らせること約30〜40分。神通川のせせらぎや豊かな自然の気配が感じられる大沢野エリアの「食彩 粋りん」。
ダークカラーの外壁に格子が映える、いかにも日本料理店といった和の店構えです。
2025年春、富山市の街中から移転。
厨房に立つのは、和食の道40年の店主・里見浩二さん。ランチやディナーでは里見さんが手掛けるこだわりの日本料理を味わうことができます。
…が、お店の特徴はそれだけではありません。
なんと、朝は午前6時に開店し、朝ラーメンを提供しているんです。
なぜ? 和食の店で朝ラーメン
ラーメンを始めたのは、お客さんからの要望に応えるためだったそう。しかし和食がメインの店で、昼と夜の営業時間にはラーメンを作ることはできません。
「昼・夜は和食メインでラーメンはできないので、じゃあどうするって考えたら…朝でしょ!と」(里見さん)
ということでスタートした朝ラーメン。最初はリクエストしたお客さんに食べてもらったらすぐにやめようと思っていたそうです。ところが、そのお客さん本人はなかなか店に現れず…。
「そうこうしているうちに、朝のお客さんが多くなってしまいました」と、笑顔で話す里見さん。毎朝3時に出勤し、夜は9時30分まで店で厨房に立つのだそう。
和食の料理人が本気で作る! 澄んだスープの朝ラーメン
そんな里見さんが丹精こめて作り上げた朝のメニューがこちら。ラーメンだけでなくお茶碗サイズのごはん物もあります。
だし香る「醤油ら~めん」
まずは「醤油ら~めん」から。
透き通ったスープから湯気が立ち上り、席に運ばれた瞬間から削り節の香りがふわ~っと漂います。
出汁はカツオ、サバ、ウルメイワシから丁寧にとっていて、朝に食べやすいよう油分はほとんど使っていないのだそう。
ひと口含むと、うまみがぶわっと広がり、朝の体に染み渡ります。
「中華のラーメンではないです。和を求められてるので、和を基本とした延長戦のラーメンを作ろうと思いました」(里見さん)
つるんとしたハリのある麺。スープをほどよく抱き込んでいます。
上品に盛り付けられた紫玉ねぎと春菊はさわやかな風味。濃厚なスープにもよく合い、ラーメンのおいしさをグッと引き立てます。
最後の一滴まで飲み干したくなる、至極の和ラーメンです。
富山湾の恵みがつまった「白海老ラーメン」
こちらも職人渾身の、和食の技が光る1杯。
富山湾の宝石・シロエビをベースに豆乳やチーズを合わせた白湯です。シロエビの風味が引き立つよう繊細なバランスで配合されています。
さらに風味をアップさせているのが、この茶色の粉末。
出汁をとったあとの白海老の出汁がらを焼いて作ったもので、香ばしさを堪能できます。
そして、ちょっと珍しいのはラーメンなのに「おこげ」が入っていること。
「洋食屋さんで、クリーム系の料理にパンが添えられているでしょう? それを和食で表現できないかと思って」(里見さん)
はじめはカリカリで、スープを吸うともちっとした食感に変化。食べ進める楽しさがあります。粋りんでしか味わえない、里見さんの技と遊び心が詰まった1杯です。
元は裏メニュー「黒毛和牛のカレー」
せっかくなので、ごはん物も。
朝限定で提供されている黒毛和牛カレーは、元は裏メニューだったという知る人ぞ知るメニュー。肉のうま味が感じられる本格的な味わいですが、小ぶりなごはん茶碗サイズで220円とかなりリーズナブル。
ラーメンとセットで注文するとちょうどいいボリューム感でオススメです。
夏に向けて冷たいメニューも考案中!
これから夏に向けて、冷たいメニューも考案中とのこと。
1日のスタートに、和の技が光る特別なラーメン。暑い季節も頑張る力が湧いてきそうですね!
出典:KNBテレビ「ワンエフ」
2026年5月1日放送
記事編集:nan-nan編集部



