さっと握れば手軽に持ち運びできて、和洋中のどんなおかずにも合い、うどんやラーメンなどにプラスしてボリュームも満たせる。日本の軽食の定番と言えば、おむすび。
食材はごはんに塩、海苔などいたってシンプルですが、ごはんの炊き加減や塩の具合、握り方や具によって、その味と楽しみ方は無限大です。
そんなおむすびと今回組み合わせるのは、ジャズ。
富山のコメと厳選した食材の具を使ったおむすびを味わえるのはもちろん、店内では音楽の演奏も楽しめるんだとか。演奏者にはたまらないおむすびの店です。
2025年夏にオープン 楽器演奏もできる「おむすび喫茶」
2025年8月にオープンした「おむすび喫茶 おと・ひめ」。
店があるのは、飲食店や量販店が立ち並ぶ富山市豊田エリアです。国道8号の豊田東交差点から南へ、地元の人から「産業道路」と呼ばれる幹線道路沿いで、ラーメン店や牛丼店などと並んで店を構えます。
店内ではジャズが心地よく流れていて、非日常の特別な空間が広がります。
テーブル席は20席ほどあり、店の一番奥には、ピアノやスピーカー、音響機器がたくさん置かれています。
「音楽を楽しめる場所が欲しくて、お店をはじめました」
教えてくれたのは、“おとちゃん”こと、店長の尾島智子さんです。
子供も大人も お客さんも演奏者も おむすびと音楽のワケ
学生の頃から吹奏楽に親しみ、現在はサックスの魅力に心酔しているという尾島さん。
アマチュアでも気軽に楽器が弾ける場所を作りたいと、音楽仲間の“ひめちゃん”と「おむすび喫茶 おと・ひめ」を立ち上げました。
「音楽と一緒に楽しめるグルメを何にしようか考えた結果、子供から大人まで大好きで、お客さんも演奏者も気軽につまめる“おむすび”にしようということになりました」(尾島さん)
厳選食材と手作り具材のおむすび12種類
注文してからほっかほかのごはんで握ってくれるおむすび。具は、梅、おかか、塩昆布、焼きたらこや、とりそぼろなど12種類をラインナップ。
「お米は県産コシヒカリなんですけど、高校の先輩が農家さんで、そこのお米が本当においしいんですよ」(尾島さん)
お米本来のおいしさを十分に引き出すため、不純物や残留塩素などをできるだけ除去した水で炊き上げているんだそう。
「おむすびはもちろん、具材も無添加でやってますので、安心して味わってもらえると思います」(尾島さん)
ふっくらと炊きあがった自慢のコシヒカリに合わせる塩は、能登の塩。それもフライパンで焼いてから使うんだそう。焼くことによって、甘味もうま味も増すんだとか。
「海苔もいろいろと試してみました。海苔といっても食感や味わい、香りもさまざまで、最終的には、うちのおむすびとの相性がいいものに決めました」(尾島さん)
世代を問わず人気「塩麹漬けの鮭おむすび」
12種類の具のうち、もっとも高い人気を誇るのが「鮭」。
自家製の塩麹で漬けたという鮭は塩味がほとんどなく、甘味とうま味がたっぷり。ごはんの塩加減、海苔の風味とのバランスもいい感じで、あっという間に食べられます。
店主おとちゃんのオススメは「玄米おむすび」
具材はどれも店主こだわりの品が並びますが、とりわけイチオシというのが「玄米おむすび」。
「玄米に小豆を加えて炊いたあと、3日間寝かせてから作ってます。栄養豊富な味わいと、もちもちの食感が楽しめるかと思います」(尾島さん)
確かにもっちりと粘りのある食感で、粒だった玄米と小豆の味わいが楽しめます。噛むたびに玄米の甘みも堪能できます。
昆布とカツオ、煮干しで丁寧にだしを取っているという味噌汁は味わい深く、おむすびをほおばり、味噌汁をすする。朝ごはんでもランチでも、エネルギーチャージにもってこいです。
グルテンフリーの揚げものや惣菜も
米粉を使ったグルテンフリーの揚げものや惣菜など、手作りのおかずも並びます。なかでもこだわりが「もつ煮込み」。
「上市町で人気だった“剱茶屋”さんのもつ煮なんです。コロナ禍で廃業してしまったんですが、そのレシピを受け継いで作っている人がいて。復活した懐かしい味を楽しんでいただけたらなと」(尾島さん)
国産の豚モツを濃厚味噌で煮込んだ「もつ煮込み」。
ほどよい弾力を楽しめるモツは、おむすびのおかずにも、お酒のつまみにも味わい深い1品です。
ちなみに、店ではモツを使った煮込みうどんも提供しています。おむすびのお供にシェアしながら食べる家族も多いんだとか。
テイクアウトもOK!
おむすびやおかずはテイクアウトもOK。
天気のいい日は、外の風を感じながら楽しむお弁当としても重宝しそうです。
毎月第1日曜は「JAM SESSION」 演奏参加も観るだけも
「おと・ひめ」では、毎月第1日曜に「JAM SESSION」と題したイベントを開催。演奏者は500円プラス1オーダーでセッションに参加することができ、演奏しない人も1オーダーで鑑賞できます。予約不要なので、おむすびと合わせて楽しむのも◎。
「演奏している人も、観ている人も本当に楽しそうで、それを見ているのが何よりのよろこびです」(尾島さん)
音楽を通して、人と人との縁“むすび”の意味もあるという「おむすび喫茶」。おむすびと音楽を通じて生まれる、不思議なご縁を楽しんでみるのもよさそうです。



