もうすぐバレンタインデー。日本では大切な人へチョコレートをおくる習慣が長く続いていますが、近年は“自分へのごほうび”として希少なショコラやスイーツを楽しむスタイルが定着してきました。
そんなチョコ好きはもちろん、スイーツが好きな人にオススメのパティスリーを今回は紹介します。
今しか味わえない冬季限定のチョコレートや、幸せの象徴とされるふくろうのタグがかわいらしいケーキが並ぶ店で、イートインスペースではカレーなどのランチも楽しめます。
“幸せと思えるひと時を” 稲荷公園近くのパティスリー
パティスリーがあるのは富山市田中町。
市民の憩いの場としても知られる稲荷公園からもほど近く、富山地方鉄道の新庄田中町駅から約300mというロケーションです。
幸せを運ぶ「ふくろう」がモチーフ
店の名前は、「Patisserie Chouette(パティスリー シュウエト)」。
「Chouette」はフランス語で「ふくろう」という意味で、 看板には愛らしいふくろうが描かれています。暖簾にも描かれた逆三角形のマークは、おなかの羽根をモチーフにしたんだそう。
「ケーキを食べるってちょっと特別な時ですよね」
そう話すのは、オーナーシェフの相澤秀吉さん。
幸せを運んでくれるといわれるふくろうに、あたたかい想いが込められています。
「誕生日や記念日だけでなく、気持ちを切り替えたり、整えたりするために買いに来られる方もおられます。そんなみなさんに、少しでも“幸せと思えるひと時を”お届けできたら」
店内のショーケースには、シェフこだわりのケーキや焼き菓子がずらりと並びます。
さりげなく飾られた季節の装飾やアートも一つひとつが上質で、居心地のいい空間を演出しています。
宝石のような輝きを放つケーキは10種以上
宝石のような輝きを放つショーケースにはケーキが10数種類並びます。
見ているだけで幸福感に満たされるデコレーションは、ありふれた日常を一気に彩り豊かなものに変えてくれます。
ケーキのほかにも、食材にこだわり、手間暇を惜しまず丁寧に作られた創作焼き菓子やショコラなどがずらり。
「材料は妥協はできませんね。たとえば、小麦粉なら6種類を使い分けながら作ってます。理想とする味をお届けしたいと思ったら、ゆずれないところはたくさんあります」と笑顔の相澤さん。
冬の主役はショコラ 和の深みを取り入れた新作コレクションも
バレンタイン間近のこの時期、主役はやっぱり「ショコラ」です。
「ショコラには、フランス菓子の魅力が凝縮されています。香りと食感、味が重なり合いながら広がる多様性と奥行きを楽しんでもらえたらと思います」(相澤さん)
定番の商品に加え、今しか出会えない新作コレクションのラインナップも。
人気のボンボンショコラは、全8種類のうち、6種類が新作。2026年は「醤油」や「生姜」といった日本に昔からあるエッセンスを大胆に取り入れ、これまでにない1粒に仕上がっているんだとか。
「チョコレートという枠組みの中で、どこまで和の深みを表現できるか。その限界に挑戦してみました。ショコラの引き立て役でありながらも、醤油の存在感を感じてもらえる味わいだと思います。」(相澤さん)
高い技術を要する曲線美 フランスの地方菓子“ビーナスの腕”
さらに新作のショコラケーキもお目見え。
その名も、「Bras de Vénus(ブラ・ド・ヴェヌス)」です。
「“ビーナスの腕”という意味のフランスの地方菓子です。日本でいうところのロールケーキを私流にアレンジしてみました」(相澤さん)
一見するとオーソドックスなロールケーキのようですが、チョコレートをかけたり、塗ったりしているのではなく、「巻く」という工程に高度な技術を要します。
クルミオイルを贅沢に配合したビターチョコレートの上に、アーモンドが香るスポンジ生地とコーヒーバタークリームを乗せ、チョコが固まる寸時を見極めながら1本ずつ丁寧に巻き上げていくんだそう。
チョコレートと生地の層の舌触りは新食感。クルミやアーモンドの風味とチョコレートの相性も抜群です。
スイーツも食事も楽しめるイートインスペース
店内には、甘いひとときを心ゆくまで楽しめるイートインスペースも設けられています。
真っ白なプレートに盛り付けられるケーキは、まるでアートを眺めているよう。バレンタインデーは、大切な人と一緒に優雅なティータイムを過ごすなんていうのも◎。
カレー、ドリアなどのランチメニューも
さらに、ランチタイムはカレーやドリア、クロックムッシュなどの食事もイートインスペースで食べることができます。
「フランスのお菓子屋さんは、ケーキと一緒にキッシュなどの惣菜が並んでいるお店が多いんです。私が最初に修行したケーキ屋さんもそうでした」(相澤さん)
もともと調理師を目指していたという相澤さんは、大阪の調理専門学校で調理課を卒業した後、惣菜も手作りしている大阪の有名菓子店に就職しました。
「お菓子屋さんですが、そこのお店で調理の勉強もしっかりさせてもらって、今の私のスタイルが確立されましたかね」(相澤さん)
その後、ホテルやレストランのパティスリーシェフを経て、2006年に「Patisserie Chouette」をオープン。
「今年はオープン20周年。キッシュやサラダなどの惣菜も本格的に始めようと思っていまして、ランチはその序章といったところですね」(相澤さん)
スパイスを0.1g単位で配合 試行錯誤を繰り返した自信作
なかでも相澤さんイチオシは、シュウエト風欧州カレー。
スパイスを0.1g単位で配合し、2日間かけてしっかり仕込んでいるという特製カレーは、タマネギ、トマト、ニンジンなどの野菜の甘みに牛スジの旨みも溶け出し、クオリティの高さを感じる味わいです。
「ランチを食べに、わざわざお菓子屋さんに足を運んでくださるお客様の期待を裏切っては申し訳ない。また食べたいと思っていただけるよう、試行錯誤を繰り返して完成させた自信作です」(相澤さん)
客への真摯な想いを形にした、菓子や料理の数々。
菓子作りに携わって40年、お店をオープンして20年という大きな節目の年に、相澤さんが満を持して手掛けるのは、「惣菜」。昔ながらのフランスの菓子店をイメージした新生「Patisserie Chouette」にさらなる期待が高まります。



