富山のご当地ラーメンと言えば「富山ブラック」。
真っ黒で塩気が強い醤油スープに粗削りのブラックペッパー、極太のメンマと辛みの効いたたっぷりのネギが特徴ですが、実は本場の富山でも好みがわかれ、必ずしも広く万人受けしているわけではありません。
というのは、そもそも富山ブラックは戦後復興期の特殊な状況で好まれたラーメンだから。
肉体労働者が汗で流れた塩分を手っ取り早く摂取し、白いごはんと一緒にエネルギー補給できる「おかず」として親しまれ、以降、その味が「定期的に食べたくなる味」「クセになる味」として人気となったのです。
富山ブラックを大衆向けにアレンジ
一躍全国区にした麺家いろは
そんな富山ブラックを有名にしたのが、富山県射水市に本店を持つ「麺家いろは」。
国内最大級のラーメンイベント「東京ラーメンショー」で2009年に初代チャンピオンとなり、以降、通算で5度、売上1位に輝いた実績のある店で、県外に2店舗、国外にも台湾やタイなどに6店舗を展開しています。
その「麺家いろは」の富山ブラックをお手軽に味わえるのが、富山駅近くの富山駅前CiC店。駅南口交差点前の複合施設の地下に店を構え、駅からは地下道で直結しているため雨天や寒い季節でも気軽に立ち寄ることができます。
麺家いろはの創業は、初代チャンピオンを飾る2009年から遡ること16年の1993年。
塩や味噌、とんこつといった味のバリエーションの幅広さだけででなく、
こだわりの麺やスープ、具材に、つけめんや油そばといった派生スタイルも含めて、「ラーメンは日本が誇る食文化のひとつだ」と店主の栗原清は胸を張ります。
そんな中、国内最大級のラーメンの祭典が開かれると聞いた栗原さんは、富山の歴史をも物語る富山ブラックを全国に広めたいと、出場を決意します。
その結果、2009年の初代から2012年まで4連覇を含む過去5回の栄冠に輝き、さらに札幌ラーメンショーでも優勝を果たすなど、一躍、富山ブラックの名を全国区にしました。
本家よりも塩分は控えめ
魚醤を使った秘伝の黒醤油が味の決め手
全国グランプリに輝いた富山ブラックは、発祥とされる本家のものよりも塩分を控え、しっかり旨みを感じられるスープに仕上げているのが何よりの特徴。
真っ黒なスープは割り箸もすぐに茶色に染まるほどですが、意外にあっさりとしていて、飲み干せるほどの味わいです。
丸鶏などを使った動物系スープとシロエビや宗田ガツオなどで作る魚介系スープを合わせたダブルスープに、カエシには独自製法で作ったという濃厚な魚醤。
すべての旨みが凝縮した濃厚で深みがあるスープを、最後に黒コショウのスパイスが引き締めていて、クセになる味わいです。
スープの味に負けない中太麺は、自家製麺でモチモチの食感。
厳選した豚バラ肉を秘伝の黒醤油でじっくり煮込んだチャーシューはとろけるやわらかさで、こちらも奥深い味わいです。アクセントとなるメンマも、一般的な富山ブラックより塩分を抑えて、甘みが際立つように仕上げています。
富山ブラックのコク深い醤油スープや食べごたえ抜群のボリュームといった特徴を活かしつつ、より大衆ウケする味わいにアレンジしている「麺家いろは」のブラックラーメン。過去5度の全国グランプリも納得です。
このほかにも、富山湾の宝石「シロエビ」を使った塩ラーメンや鶏白湯など、国内外の観光客も楽しめるバリエーション豊かなラーメンを提供している麺家いろは。
「らーめん文化を盛り上げていきたですし、日本のらーめんが世界を変えることを夢みて、様々な国で活動しています」(栗原さん)
富山駅前で本場の味を手軽に味わいたいなら、選択肢のひとつにぜひ加えてみてくださいね。
記事編集:nan-nan編集部



