富山市の中心部、昔からの繁華街で飲食店が立ち並ぶ一番町にある「沖縄料理の店 ちゃんぷる」。
沖縄サミットが開催された2000年に富山で初めての本格専門店としてオープンし、沖縄の郷土料理やご当地ビールとして知られるオリオンビール、泡盛などを味わうことができる人気の店です。
沖縄料理だけでなく、店主の黒田佳弘さんの人となりも人気。
気さくで陽気な人柄に惹かれて足しげく通う常連客も少なくありません。
そんな「ちゃんぷる」のランチメニューに新しく特製味噌ラーメンが加わり、ちょっとした話題を呼んでいます。
ソーキそば、沖縄ナポリタン…
沖縄の味を手軽に楽しめるランチメニュー
ランチは「豚の生姜焼き定食」や「鶏からと魚南蛮定食」などの定番メニューから沖縄名物の「ソーキそば」などを楽しめます。
なかでも、この店でしか味わえないメニューとして人気なのが、黒田さんオリジナルの「沖縄ナポリタンセット」。
パッと見、ふつうのナポリタンのようですが、使用している麺はパスタではなく沖縄そば。
実は、沖縄の一般家庭では沖縄そばを使ったケチャップ味の焼きそばがよく食べられるのですが、それを黒田さんがアレンジしてメニューに加えました。トマトソースがたっぷりかかった食べごたえ抜群の沖縄そばは、今まで食べたことない新鮮な味わいでファンも多いんだとか。
ピリッと辛いのが好きな人には、タバスコではなく、沖縄ならではの「泡盛高麗薬」。泡盛に島とうがらしを漬け込んだ万能調味料で、香りや風味もよく合います。
麺の上にのるのはサクサクのクリームコロッケ。
野菜もたっぷり添えられていて、ボリューミーなランチセットです。
木・金曜限定!
惜しまれつつ閉店した“あの店の味噌ラーメン”を再現
そして、曜日変わりのランチメニューに登場し、話題となっているのが「味噌ラーメン山室風」。
数種類の味噌をブレンドしているスープはかなり赤みがかった茶色で、味もひときわ濃そうに見えますが、味噌の旨みと深みを感じる味わい。ちぢれ中華麺との相性もよく、最後の1滴まで飲み干せそうなおいしさです。
でも、どうして沖縄料理の店で味噌ラーメンなんでしょう。
そのヒントは、メニュー名の“山室風”に隠されています。
「うちの近所に老舗ラーメン店があって、小さい頃から通っていたんですけど、高齢を理由に廃業しちゃったんです。母の玉子焼きと同じくらい親しみのある大人気だった味噌ラーメンをなんとか再現できないかと思って…」と、黒田さん。
気づいた方もいるかもしれませんが、黒田さんが再現したのは富山市山室で半世紀にわたって地元の人に愛されながら、2022年に惜しまれつつ閉店した老舗ラーメン店の味噌ラーメンだったのです。
黒田さん自身、そのラーメン店に40年以上も通い続け、店主とは「おじちゃん!」「よっちゃん!」と呼び合う仲。店を閉める際には、ラーメン丼やレンゲまで譲ってもらったと言います。
そんなわけで、愛する味噌ラーメンの味をもう一度たくさんの人に食べてもらおうという想いで再現することを決めた黒田さん。
と言っても、作り方やレシピの詳細を教えてもらったわけではなく、試行錯誤を重ねて“あの味”を追求しました。
最後の決め手となったのは、この丼とレンゲです。
「あの味を絶やしてはいけないと思って、自分の舌を頼りに作ったんですが再現までにはいかなかったんです。けど、最後は、丼に染み込んだ匂いから、味を探っていきました。おじちゃんには言いそびれたままなんですが…」(黒田さん)
記憶だけでなく、譲り受けた丼やレンゲに残るかすかな匂いまでも参考にしながら、遂に味噌ラーメンを再現するに至ったのです。
「コーンバターラーメン東町風」も再現
実は「ちゃんぷる」黒田さんの再現グルメはこれだけではありません。
10年以上前に閉店した富山市東町の人気ラーメン店の「コーンバターラーメン」も再現しています。コーンポタージュのような濃厚なスープは、まさに“あの店の味”。知らない人にとっても新感覚の味わいを楽しめます。
「昭和の時代に富山で生まれた旨いラーメンが食べられなくなるのは寂しいじゃないですか。懐かしいと思う方に食べに来てもらえたらと思います」(黒田さん)
ラーメンランチを味わえるのは、今のところ、木・金曜の2曜日だけです。
試行錯誤しながらも、ほぼ再現できたという自慢の名物ラーメン。黒田さんの笑えて泣ける想い出話とともに、懐かしの“あの味”に浸ってみては?
出典:KNBテレビ「いっちゃん☆KNB」
2024年2月29日放送
記事編集:nan-nan編集部



