
富山にあるもつ煮込みうどんの超人気店「糸庄」で8年修業した経験を活かし、さらに独自の味を追求した店が射水市にあります。

店の名前は「はつ花」。
あいの風とやま鉄道 小杉駅の南口に隣接するアル・プラザ小杉の敷地内に2023年3月にオープン、すぐに行列が連日できるほどの有名店となりました。
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店主の江田考輝さんは北海道・札幌出身。
飲食店を開業しようと全国の名店を食べ歩き、「ここだ!」と惚れ込んだのが糸庄でした。「弟子はとっていない」と断られながらも頼み込んで働きはじめ、最終的には店長を任されるほどになった腕前です。
名店の味をリスペクトしながら
独自に進化させたもつとスープ
そんな修業期間を経て独立した江田さんの「もつ煮込みうどん」は、糸庄の味をリスペクトしながらも、オリジナルのスープともつを作り出すことにこだわりました。

使う豚ホルモンは4種類。
毎朝、部位ごとに分け、丁寧に洗う作業から下準備を始めます。
「汚れを落とし、くさみを抜いていきます。これを徹底的にやります。時間はかかるんですが、これをサボるとおいしいホルモンにならないんですよね」と、江田さん。
下処理をした豚ホルモンを塩もみし、次は醤油で殺菌。そして糸庄の配合ではなく、オリジナルの味付けで煮込み、味をよくしみ込ませます。

それだけ丁寧な下準備の甲斐あって、ホルモンはほどよい噛みごたえ。
大ぶりのサイズですが、まったくくさみはありません。
直腸、小腸、大腸、胃袋と、それぞれ異なる食感や弾力、脂の旨みを楽しむことができます。

スープは、北海道産利尻昆布に削り節など7種類をブレンドしてとった出汁に、富山や京都の味噌3種類をブレンドしています。塩と大豆の甘みに、煮込んだもつの旨みも溶け出して、深みのある味わい。
コシが強い氷見うどんを煮込むことで、手延べならではのもちもち感とスープを吸った麺のバランスが絶妙に仕上がります。
赤巻きかまぼこやえのきなどの具材も修業の経験を活かしてのものですが、あえて海老天を入れなかったのは、もつとスープを存分に味わってほしかったから。
そんな店主の思惑通り、一滴も残さずにスープを飲み干していく人がほとんどなんだとか。

行列客を手際よく裁くのは、こちらも糸庄で働いていたという土合幸子さん。
江田さんと土合さんは、かつて副店長と店長として互いに全幅の信頼を寄せていた間柄で、江田さんは独立して店を構えるにあたり、土合さんに声をかけて手伝ってもらうことになったのです。
「江田さんが糸庄に弟子入りしたいと訪ねてきた時、私、店長やってたんですが、あまりの情熱に圧倒されたことを今でも思い出します。彼の仕事はとても丁寧で誠実。糸庄とは違うまた新しい味に仕上がっていると思います」と、土合さんは話します。

富山の超人気店で培った味と技術、そして、信頼。
おいしい富山のもつ煮込みうどん、新しい店の選択肢がまたひとつ増えました。
【店舗情報】
【はつ花】
住 所 富山県射水市三ケ2602 アル・プラザ小杉敷地内
営 業 11:00~15:00
電 話 0766-57-8286
定休日 月曜、不定休あり
記事編集:nan-nan編集部