
日本ではポピュラーな和菓子「どらやき」。
ドラえもんの大好物でもあることから、その名は世界的にも知られるようになっているとか。
そんなどらやきの形と言えば、丸。
「形が銅鑼(どら)に似ているから」とか「銅鑼の上で生地を焼いたから」など、名前の由来には諸説ありますが、いずれにしても形は丸いと相場が決まっていますし、「ドラえもん」の漫画に登場するどらやきも確かにまぁるい形です。
が!
富山には、三角にこだわった有名などらやきがあるんです。

三角のひみつは…港町特有の理由
三角どらやきが名物となっているのは、シロエビ漁などが盛んな港町の富山市岩瀬。
かつては北前船の寄港地として栄え、当時の面影を残す廻船問屋や立派な蔵が今も建ち並んでいて、近年では観光地としても人気のエリアです。
そんな岩瀬で、4代にわたってのれんを継ぐ老舗の和菓子店、大塚屋。
1933年の創業当時から製造、販売しているのが、三角どらやきです。

それが、こちら。

なぜ三角なのか、たずねてみると…
「富山湾の荒波をあらわしているんです」
こう教えてくれたのは、4代目の健一さん。
北海道小豆を使ったあんは、甘みも塩加減もほどよく、上品なつぶあんです。
それを包んでいる皮は、一般的などやらきよりも薄め。あんを2枚の皮でサンドするのではなく、薄い皮でぐるっと巻いているのが特徴。
やわらかい口当たりで、しっとりしたつぶあんが中からほろほろとこぼれ落ちるような食感がおいしく、あんと皮のバランスも絶妙です。

富山市内にオープンした2号店
丁寧に一つひとつ手作りしながら受け継がれる三角どらやきの味。
さらに、大塚屋は2023年5月に2号店となる下飯野店をオープンしました。
岩瀬の歴史ある趣きとは少し違って、シンプルで洗練された佇まいです。

大塚屋の人気商品を厳選して置いてあり、近くには病院や大型スーパーがあるエリアなので、何かと使い勝手がよさそう。


風情ある港町から生まれた、荒波をイメージした三角どらやき。
岩瀬をおとずれた際は、その歴史や文化にも想いを馳せながら楽しんでみてくださいね。

【店舗情報】 大塚屋
- 大塚屋 本店
住 所:富山県富山市東岩瀬152
電 話:076-437-9678
営業時間:8:30~17:30 (日曜日8:30~16:00)
定休日:月曜日
- 大塚屋 下飯野店
住 所:富山県富山市下飯野360
電 話:076-426-9120
営業時間:10:00~18:00
定休日:月曜日
参考:KNBテレビ「いっちゃん☆KNB」
2020年1月15日放送
記事編集:nan-nan編集部